ゴルフは服装やプレー中のマナーに厳しいスポーツ。マナーに反する行為は同伴者だけでなく、他のプレーヤーやゴルフ場にも迷惑をかけてしまいます。ラウンドに慣れていないビギナーはどのような点に注意すべきなのでしょうか。
心がけるべきは「プレーファスト」
マナーに厳しいイメージのあるゴルフですが、ラウンドに慣れていないビギナーがすべてを把握してプレーするのは不可能に近いかもしれません。
とはいえ、同伴者や他のプレーヤーに迷惑をかけないための最低限のマナーは必須。コースデビューで恥ずかしい思いをしないためにも、ラウンド前にしっかりと確認しておくことが大切です。

ビギナーはどうしても打数が多くなるので、必然的にプレーが遅くなってしまうものです。
しかし、ラウンドではハーフ(9ホール)を2時間15分で回ることが目安。同伴者や後続組に迷惑がかからないよう、常にプレーファストを心がけて回る必要がありますが、ビギナーにもできることはあります。
まず、ティーショットでもたつかないこと。ティーとボールを準備しておき、事前にグローブをはめ、自分の番が回ってきたら速やかにアドレスに入りましょう。
ショットがうまくいくか不安な気持ちは分かります。しかし、ラウンドでは潔さも肝心です。ティーショットに限らず素振りは2回程度にとどめ、ナイスショットでなくても前に進めばOKという心持ちで回ってみましょう。
また、2打目以降に「次は何番のクラブで打とうかな…」とキャディーバッグの前で悩むのは時間のロス。カートへ取りに戻る時間を短縮ためにも、ラウンド中は使う可能性のあるクラブを常に数本持って移動するよう心がけましょう。
同伴者のプレーにも気を配る
ラウンドに不慣れなビギナーは、自分のプレーで精いっぱいかもしれません。その気持ちは十分理解できますが、ゴルフは同伴者と一緒にプレーするスポーツ。他の人のプレーに無関心なのはNGと言えます。
同伴者が素晴らしいショットを放ったら「ナイスショット!」と声をかけ、そのプレーをたたえましょう。さらに、ベテランもビギナーも自分の打球の落下点は見つけにくいもの。同伴者がショットを打つときは打球を見て、飛んだ方向を教えてあげたりと互いに協力しあってラウンドを進める気持ちが大切です。
当然のことではありますが、プレーヤーがアドレスに入ったら集中を妨げるような行為は慎むべきです。周囲で談笑したり音を立てないように配慮するのはもちろんのこと、同伴者だけでなく他の組がプレーしている時も、会話や視界に入る場所で素振りをしないよう注意する必要があります。
グリーン上は細心の注意を

グリーンはコースの中でも特に芝がデリケートな場所でもあります。プレーファストを気にするあまり、グリーン上を走ったり、ナイスプレーに歓喜してジャンプしたりしてはすぐに傷んでしまうのです。
グリーンは足跡一つでラインが変わってしまうほど繊細な場所。ほんの小さな凹凸ができてしまっただけでもパッティングに大きく影響するので、グリーン上を移動するときは芝を傷つけないよう細心の注意を払う必要があるのです。
全員のパッティングが終わったらすみやかにグリーンを離れ、後続組に明け渡しましょう。打数を確認したり、最後のパッティングを反省するのはカートに戻ってから。グリーン周りにクラブの置き忘れがないか確認し、まずはカートに乗ってそのホールから離れることを最優先に行動してください。
ラウンド中は、誰もが「いいスコアを出したい」「ナイスショットを打ちたい」と思ってプレーしていることでしょう。入念に素振りをしたり、慎重にクラブを選びたい気持ちも分かりますが、ラウンド中は他のプレーヤーへの配慮やマナーを守ることが求められます。
ビギナーのうちは腕前を磨くことも大切ですが、マナーを理解したうえでプレーすることはそれ以上に重要なことでもあります。まずは「次も一緒に回りたい」と思ってもらえるよう、スマートなゴルファーを目指してみましょう。
LUIS FIELD