寒くなった季節のゴルフ場で嫌なのが降雨時のラウンド。気温が低めなことが多く、寒さとの戦いにもなります。レインウエアやアクセサリーなどの準備のほか、通常時との違いやプレー時の注意点など筒康博(つつ・やすひろ)コーチに聞きました。

ボールやフェースが濡れて「滑る」ので打つ直前に必ず拭く

 低い気温の中で準備や対応が多くなるのが降雨時のラウンド。レインウエアや予備グローブ、タオルや携帯カイロの準備などをあらかじめ用意しておきましょう。

秋冬の「雨ラウンド」はスコアを崩しがち。グリップ滑りやダフリ以外の気をつけたいポイントとは
秋冬の「雨ラウンド」はスコアを崩しがち。グリップ滑りやダフリ以外の気をつけたいポイントとは

 プレーを行ううえで、最初に注意が必要なのがティーショットです。ロフトの少ないクラブほどフェースが「滑る」ため、ティーアップしてすぐにショットする際でもフェースを拭くルーティンを行うのがオススメです。

 降雨時はフェースターンする前にボールが打ち出され、つかまりが悪くなります。右方向にボールが飛ぶマネジメントが必要ですし、スピンも減りボールが上がらなくなったりドロップする場合もあります。

ボールやフェースが濡れていると「滑るインパクト」になり、右方向のミスやドロップなどのミスが出やすくなる。打つ直前に「フェースを拭く」ルーティンを行うのがオススメ
ボールやフェースが濡れていると「滑るインパクト」になり、右方向のミスやドロップなどのミスが出やすくなる。打つ直前に「フェースを拭く」ルーティンを行うのがオススメ

 また普段あまり弾道が高くない人は、ドライバーで打つよりもフェアウェイウッドで打った方がティーショットの飛距離が出る場合もあります。

グリーンも「雨ピンポジ」だからクラブ選択と攻め方が変わる

 セカンドショット以降も注意することがあります。降雨時のグリーンは、基本的に柔らかく遅くなります。そのうえ、一般的な営業ではグリーン上に水が浮かないよう「雨ポジション」と呼ばれる高い位置にカップを切ります。

 結果としてグリーンの奥目の難しい場所にピン位置になるうえに、雨でボールが飛ばないこともあるショートしやすくなります。

セカンドショット以降はダフリのミスに注意しながら、軟らかく&遅くなったグリーンの「雨ポジション」まで届く番手を選択する
セカンドショット以降はダフリのミスに注意しながら、軟らかく&遅くなったグリーンの「雨ポジション」まで届く番手を選択する

 セカンドショットは大ダフリのミスに注意しながら、大きめの番手でミートを心掛けるのがベターです。

 レインウエアを着ていることやグリップの滑りやすさなどもあり、通常のスピードでスイングするのが難しいことも併せて覚えておいてください。

 ただし、ヘッドスピードが非常に速いゴルファーの場合、ロフトの多いショートアイアンやウェッジでスピンが減り、「フライヤー」という飛び過ぎ現象が出る場合があります。

 セミラフなどからセカンドショットが飛び過ぎる傾向があるゴルファーだけは逆のクラブ選択になりますが、グリーンは軟らかいのでスピンが少なくてもボールは止まります。

グリーン上はリズム重視! 「時間かけない」&「読み過ぎない」

 雨でグリーンのスピード遅くなり、体は冷えるのでスムーズなストロークが難しくなります。セカンドショットやアプローチも止まりやすため、ロングパットの機会も増える傾向があり、弱いタッチによる3パットも同様に増えやすくなります。

 曲がりを大きく読まず、時間をかけずに「リズム重視」でパッティングするのが3パット回避のコツ。

冷えた体と着込んだウエアの影響でスムーズなストロークが難しくなる。遅くなったグリーン上では「リズム重視」で、曲がりの読み過ぎに注意する
冷えた体と着込んだウエアの影響でスムーズなストロークが難しくなる。遅くなったグリーン上では「リズム重視」で、曲がりの読み過ぎに注意する

 特に雨の降り始めほどグリーンが遅くなるので、大きめの素振りをしておくのもよいでしょう。高い場所にカップが切られる降雨時のグリーンでは、大抵ファーストパットが大きくショートすることが原因で大叩きが増える傾向があります。

 プロの場合はショットも止まりやすくなり、パターも強気に打てるのでスコアアップする場合もありますが、アマチュアは5〜10打ほどスコアが悪くなるのが一般的。目標スコアを下げて、無理せずプレーするプランを立てておくと「意外と頑張れる」ものです。

【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)

伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数露出するほか、「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン「FITTING」編集長を務める。

猿場トール