大人4人でも快適にゴルフに行けるのがミニバンの魅力ですが、そうした機会がそれほど多くない場合は、コンパクトカーなどを選んだほうがお得かもしれません。実際にどの程度の差があるのでしょうか?

ガソリン代だけで年間1ラウンド分の差が生じる

 ゴルフを趣味にしているとミニバンを重宝する場面も少なくありません。

 たとえば、大人4人が快適に移動でき、さらには人数ぶんのキャディーバッグや荷物を載せることのできるクルマとなると、ミニバンが最有力候補の一つになります。

 また、比較的手頃な価格で手に入れられる車種が多いのもミニバンのうれしいところです。

広いラゲッジスペースが魅力のミニバンだが、4つキャディーバッグを積み込む機会は意外と少ない 写真:AC
広いラゲッジスペースが魅力のミニバンだが、4つキャディーバッグを積み込む機会は意外と少ない 写真:AC

 いわゆる「ミドルクラスミニバン」と言われるトヨタ「ノア」「ヴォクシー」、日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」であれば、300万円程度から検討することができるほか、少し手を伸ばせば「キング・オブ・ミニバン」として知られているトヨタ「アルファード」や「ヴェルファイア」も視野に入れられるかもしれません。

 こうした点に魅力を感じてミニバンを検討するゴルファーも多いといいます。

 一方、さまざまなものの価格が高騰する昨今では、クルマにかかるコストを少しでも節約したいものです。そこであらためて考えてみたいのが、「そもそもミニバンでなければならないのか」という点です。

 もちろん、毎週のように仲間を乗せてゴルフ場へと足を運ぶようなゴルファーであれば、ミニバン以外の選択肢を考えるのは難しいかもしれません。

 しかし、4人4バッグでゴルフに行く機会が年に数回程度なのであれば、よりコンパクトなクルマを選ぶ方がコストパフォーマンスの高さを感じることができそうです。

 一例として、最も人気のあるミニバンのひとつであるヴォクシー(ハイブリッド車)と、同じく最も人気のあるコンパクトSUVのトヨタ「ヤリスクロス(ハイブリッド車)」で比較してみます。

 まず、車両価格について見てみると、ヴォクシーのベースグレードの価格は344万円ですが、ヤリスクロスの中間グレード(239万4000円)と比べておよそ100万円の差があります。

 燃費性能について見ると、ヴォクシーのカタログ燃費(WLTCモード)は23.0キロ/リッターであるのに対し、ヤリスクロスは27.8キロ/リッターとなっています。

 ガソリン価格を180円/リッター、月間走行距離を1000キロとした場合のガソリン価格を計算すると、ヴォクシーは約7826円、ヤリスクロスは約6475円となっており、毎月1351円程度の差が出ることになります。

 1年間ではおよそ1万6212円の差となり、平均的なゴルフ場のプレーフィー1回分に相当します。

コンパクトSUVでも3人3バッグは搭載可能

 さらに、ヤリスクロスの方が排気量の小さいエンジンを搭載しているため、毎年の自動車税でも5000円の差額が発生します。3年間乗り続けると仮定すると、その差額は1万5000円となり、やはりプレーフィー1回分に相当します。

 つまり、ヴォクシーとヤリスクロスでは、車両価格で100万円程度の差があるうえ、3年間でおよそ4回分のプレーができるほどの維持費の差が生じる可能性があります。

ガソリン価格の高騰など、1ラウンドにかかる費用は年々上がっている 写真:AC
ガソリン価格の高騰など、1ラウンドにかかる費用は年々上がっている 写真:AC

 ちなみに、ヤリスクロスの場合、大人2人とキャディーバッグは問題なく乗せることができます。シートアレンジを駆使したうえでキャディーバッグをタテ積みすれば、大人3人+キャディーバッグ3個ということも可能です。

 もちろん、ミニバンにはミニバンのメリットがたくさんあります。また、自分の気に入ったクルマを選んだほうが、満足度が高いのも事実です。

 一方、「たくさん人が乗れたほうがいいかも」となんとなく考えてミニバンを選んでしまうと、実際にはほとんど「空気を運んでいる」状態になってしまう可能性があります。

 ミニバンに乗って仲間と連れ添っていくゴルフは、移動時間も楽しいものになることは間違いありませんが、そうした機会が年に数えるほどしかないのであれば、必ずしもミニバンを選ぶ必要はないかもしれません。

 いざというときにはレンタカーやカーシェアリングでミニバンを利用するという方法もあります。

 おサイフに厳しい時代だからこそ、本当に必要なものを見極めることが重要といえそうです。

ピーコックブルー