コロナ禍をきっかけに女性や若者のゴルファーが増加。ゴルフ業界にとっては喜ばしい傾向ですが、一方でルールやマナーの理解が不十分なままラウンドする、ビギナーだけの組も見かけるようになりました。

ビギナーだからといってスロープレーが許されることはない

 近年はゴルフのカジュアル化が進み、ドレスコードを緩めるゴルフ場の増加や、キャディーをつけないセルフプレーがすっかり主流になりました。

 とはいえ、審判がいないスポーツでもあるゴルフは、自分のことだけに目を向けるのではなく、他のプレーヤーへの配慮やルールとマナーを守ることが全てのゴルファーに求められます。

ミスショット連発では進行が遅くなってしまうのは当然のこと 写真:AC
ミスショット連発では進行が遅くなってしまうのは当然のこと 写真:AC

 ゴルフ場では女性や若者の姿を目にすることも増えましたが、一方でルールやマナーの理解が不十分で、「正しいこと」と「やってはいけないこと」の区別が曖昧なままラウンドをする、ビギナーだけの組を見かけることも。

 レッスンプロの村井良行は「ビギナーだけの組には危険が多く潜んでいるだけでなく、知らず知らずのうちに他の組へ迷惑をかけてしまっていることもある」と言い、以下のように話を続けます。

「特に懸念されるのはスロープレーです。ビギナーであればラウンドにも慣れておらず、空振りもたくさんするかもしれませんし、ダフってばかりで前に進まなかったり、バンカーに捕まって出られなくなったりすることもあるでしょう。練習場とは異なる環境にミスを連発し、進行が遅れて後続組やマーシャルから注意されるようなことは避けたいです」

「ビギナーだからスロープレーが許されることはありません。『なんとかなるでしょ!』と軽い気持ちでラウンドすると、想像以上にうまくいかないことばかりで、走りっぱなしの1日になることも。そんなラウンドになってしまっては、『迷惑かけて気まずいな。申し訳ないな』と楽しむ余裕すらなくなってしまいます」

ビギナーのうちは上級者やキャディーとのラウンドが無難

慣れるまでは経験者の助けを借りながらラウンドを 写真:AC
慣れるまでは経験者の助けを借りながらラウンドを 写真:AC

 村井氏は「自分たちの組がレギュラーティーからティーショットをしていると、そのすぐ後ろにあるバックティーに侵入してきたビギナーがいて、さすがに注意しました」と自身の経験を明かし、ルールやマナーの理解が不十分だと、このように無自覚でマナーに反した行動をしてしまうビギナーも存在すると言います。

 さらに、村井氏が見た驚きのビギナーの中には、ティーアップすることを知らず地面から直接ドライバーを打っていた人もいたようで、あまりにも勉強不足、練習不足の状態ではコースデビューには時期尚早です。

 では、ビギナーでもラウンドを楽しむために、コースデビューができる基準のようなものはあるのでしょうか。

「スロープレーや危険なプレーを悪気なくやってしまう可能性もあるので、基本的にビギナーだけでのラウンドは勧められません。最低限のマナーやショットの精度が身につくまでは控えたほうが無難です」

「目安でいえば、80ヤードぐらいの距離を安定して打てるレベルになればコースデビューしてもいいでしょう。また、休憩を除いた1ラウンドを遅くても5時間以内で回れるようになるまでは、上級者やキャディーと一緒に回るようにしてください」

 ビギナーの中には「スコアを気にせず楽しくラウンドを回りたい」「上級者や先輩など気を遣う人がいると楽しくない」などと思う人もいるでしょう。しかし、ルールやマナーを理解するまでは、上級者とラウンドを共に回って経験を積むことも大切です。

 周囲に上級者がいない場合は、キャディーをつけたりラウンドレッスンのあるスクールに通うことも一つの手。気心知れた仲間とのラウンドは楽しいものですが、ビギナーのうちは上級者やキャディーの助けを借りながら回るのが無難であると言えそうです。

LUIS FIELD