大手予約サイトのクチコミなどをチェックしていると、ゴルフ場に対する辛辣な意見を目にすることがあります。しかし、その評価はゴルフ場サイドの責任というよりも、むしろプレーヤーサイドに問題がある場合も……。

ゴルフ場の評価アンケートに回答するのは難しい

 1年に何回か、ゴルフ場をプレーした後に評価アンケートの依頼が届くことがあります。PGM(パシフィックゴルフマネージメント)のインターネット予約サービスを利用すると、プレー日の翌日に「評価アンケートにご協力ください」というメールが届きます。

 普段はこのようなアンケートに回答することはないのですが、ゴルフ関連の案件はアンケートの内容が気になるので、できるだけ回答するようにしています。

 ただ、ゴルフ場を評価するのは非常に難しいと感じます。評価するポイントはコースレイアウト、コースメンテナンス、キャディーの接客、レストランの食事など多岐にわたりますが、プレーヤーの技量や好みによるところも大きいからです。

ゴルフ場から依頼されるアンケートはプレーヤーの技量などでも評価が変わってくる 写真:AC
ゴルフ場から依頼されるアンケートはプレーヤーの技量などでも評価が変わってくる 写真:AC

 筆者はドライバーの方向性が不安定なゴルファーですから、OBが多いコースやフェアウェイが狭いコースはあまり好きではありません。

 しかしながら、日本の多くのゴルフ場は限られた敷地の中に18ホールをコンパクトに詰め込んでいますから、外周はすべてOBだったりしますし、フェアウェイも比較的狭いです。

 OBが多いというだけで評価が下がるわけでもありません。「OBが多くてイヤだな」と思いながらも、OBを1球も打たずに18ホールを回ることができれば、評価はそれほど下がりません。

 コースメンテナンスに関しても、今は多くのゴルフ場がセルフプレー主体の営業になっていますから、フカフカのフェアウェイとピカピカのグリーンなんて望めません。ティーショットの落としどころにはディボット跡が目立ちますし、グリーンのあちこちにピッチマークが残っています。

 でも、それってコースメンテナンスが行き届いていないというよりも、そのコースをプレーした人たちが目土をしていない、ピッチマークを修復していないという話です。それを「コースメンテナンスがよくなかった」と評価するのはかわいそうです。

 キャディーの接客も、ゴルフ場の客単価を考えると接客レベルをもっと上げてほしいと感じますが、人手不足の中でキャディーという決してラクではない仕事を続けてくれていることに感謝しなければならないという気持ちもあります。

 レストランの食事も「こんなに高い料金を取るならおいしいのは当然だろう」と思いますが、1日50組200人の来場者のためにレストランを営業しているわけですから、その料金に設定しないと採算が取れないという事情も知っています。

 ゴルフライターなのでゴルファーの気持ちを代弁しなければならないと思いつつも、ゴルフ場の気持ちも分かるので、どうしても中途半端な評価になってしまいます。

一般ゴルファーはゴルフ場と他のサービス業をシビアに比較している

 一方で、普段一緒にラウンドする同伴者の9割以上はゴルフ業界とは関係ない一般ゴルファーですから、その人たちはゴルフ場と他のサービス業をシビアに比較しています。

 筆者の周りのゴルファーは、年齢や収入の多寡に関係なく、基本的に1ラウンド1万円以下のゴルフ場を探します。

ボールマークが多いグリーンも、直さないプレーヤーが原因であることは間違いない
ボールマークが多いグリーンも、直さないプレーヤーが原因であることは間違いない

 つまり、ゴルフ場の利用料金は1万円以下が適正で、1万円を超えると割高に感じるということです。これは筆者も同感です。

 ゴルフ場は広大な敷地を少人数で一時的に占有できる魅力的な施設ではありますが、東京ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンのように来場者を楽しませるために考え尽くされた施設とはいえません。

 むしろ受付から精算までゴルフ場のスタッフと話す機会がほとんどない大手回転寿司チェーンのような施設になっています。

 ゴルフというスポーツには魅力を感じているのですが、ゴルフ場のサービス品質が低いので、そんなに高いお金を払いたくないのです。この傾向は直近2〜3年の間にゴルフを始めた人ほど顕著です。

 だからといって、すべてのゴルフ場がサービス品質を高めるのは難しいことも分かっています。だったらお寿司屋さんのようにゴルフ場も多様化してほしいです。客単価1000〜2000円の回転寿司、3000〜5000円のカウンターで食べるお寿司屋さん、おまかせ1〜3万円の高級寿司といった具合に多様化すれば、ゴルフ場の客層もハッキリ分かれるので、コースの品質やサービスの品質に対する不満も緩和するのではないかと思います。

保井友秀