メルセデス・ランキング1位の山下美夢有(やました・みゆう)、2位の申ジエ(しん・じえ)、3位の岩井明愛(いわい・あきえ)の3人が年間女王タイトルに挑んでいる国内女子ツアーシーズン最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」。山下と申が3アンダー4位タイ、岩井が1アンダー10位タイで初日を終えている。

「パー取れるとこに、と思ったら、まさか入るとは」

◆国内女子プロゴルフ<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 11月23〜26日 宮崎カントリークラブ(宮崎県) 6497ヤード・パー72>

 三つ巴の年間女王争いの行方は、初日を終えてもまだまだ見えてこない。

 メルセデス・ランキング1位の山下美夢有、2位の申ジエ、3位の岩井明愛の3人が年間女王タイトルに挑んでいる国内女子ツアーシーズン最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」。1位から3位までのポイント差がわずか100.39しかなく、3人とも優勝すれば頂点に立つことができる状況だ。

年間女王争いをする3人の中で最上位をキープすれば2年連続での戴冠が成る山下美夢有 写真:GettyImages
年間女王争いをする3人の中で最上位をキープすれば2年連続での戴冠が成る山下美夢有 写真:GettyImages

 優勝には及ばずとも他2人の順位によっては、申は単独13位以上、岩井明愛は単独5位以上で可能性が残るとあって、火花を散らす戦いが繰り広げられている。

 初日は、大会恒例のランキング順スタート。最終組で山下と申が直接対決し、岩井はその前の組でプレーした。結果は申と山下が3アンダー4位タイと一歩も譲らず、岩井が2打遅れて1アンダー10位タイ。2日目以降も予断を許さない。

 昨年に続く年間女王のタイトルを狙う山下は、1番でグリーン奥からの10ヤードを直接カップインさせるバーディー発進。3番でもグリーン左手前バンカーから30ヤードをカップに放り込むバーディーを奪う。

 日頃は淡々とプレーする山下だが、この時ばかりはバンザイのポーズ。「いやー、勢い。パー取れるとこに、と思ったら、まさか入るとは。最近チップインもなかったので、めっちゃうれしかったです」と笑った。

 バックナインは2バーディー、1ボギー。「なんかちょっとショットが決まらない。18ホールやってて、今日1回もいいショット打てなかったんで」と、好調とは言えない中でもしっかりスコアをまとめてきた。

 ベテランの申は「昨日まで風がなかったけど、急に風が出てきて。後半のピン位置は決勝のピン(位置)みたい。アイアンの距離感が難しかった。でも私は経験豊富だから」と余裕の表情だ。山下との2サム最終組について「いいショットを見るのはいい感じ、私は私のスタイルで、一緒に成長できる。いい初日でした」と、いつものスマイルを見せた。

 山下、申に2打遅れた岩井は、10番のダブルボギーに悔しさをにじませた。3アンダーでフロントナインを終えたが、ここでティーショットを左の林に入れてしまった。2打目は出すだけ。8メートルに3オンして3パット。11番ですぐに取り返したが、12、13番連続ボギー。17番のバーディーで何とか1アンダーでホールアウトし、「ダブルボギーはもったいなかった」と振り返った。ライバル2人の動向については「そんなに気にならない」と、こちらもマイペースで2日目以降の追い上げに懸ける。

 22歳の山下、35歳の申、21歳の岩井。年齢もプレースタイルも大きく異なる3人が、それぞれのプレーで挑む2023年の女王の座。泣いても笑ってもあと3日の戦いから目が離せない。

小川淳子(ゴルフジャーナリスト)