ジェネシス招待で2年ぶりに優勝した松山英樹(まつやま・ひでき)。前回優勝した試合と比較すると、クラブを9本かえていたことが分かりました。どの番手をチェンジしたのでしょうか?

もともとはスピンが2500回転以上入るドライバーが好み

 ジェネシス招待で2年ぶりに優勝した松山英樹。アジア人選手として史上最多の9勝目を達成しましたが、2年前に優勝した試合と比較すると、クラブを9本かえていたことが分かりました。

もともとは好みではなかったロースピンタイプの「スリクソンZX5 MkII LS」を使って優勝した松山英樹 写真:GettyImages 
もともとは好みではなかったロースピンタイプの「スリクソンZX5 MkII LS」を使って優勝した松山英樹 写真:GettyImages 

 松山は決して頻繁にクラブをかえる選手ではありません。しかし、2年前に優勝したソニーオープンinハワイと比較すると、14本中9本のクラブがかわっていました。

 まず、ドライバーは「スリクソンZX7」から「スリクソンZX5 MkII LS」になっています。2021年の「マスターズ」を制したときは「スリクソンZX5」を使っていましたが、最新モデルの「ZX MkIIシリーズ」で優勝するのは初めてです。

 松山はもともとロースピンタイプ(LS)のドライバーが好みではありませんでした。松山のクラブを担当しているダンロップ(クリーブランドゴルフカンパニー)の宮野敏一さんに昨年のZOZOチャンピオンシップで話を聞くと、次のように明かしてくれました。

「松山選手はドライバーのバックスピン量としては2500回転近くは欲しいタイプ。2000回転を切るようなロースピンタイプのドライバーはあまり好みではありません。ただ、少しずつスイングも変えながらクラブをテストしていった中で、今は『LS』が最も理想とするボールを打ちやすくなったようです」

 そして、3番ウッドは21年から「SIM2」を使い続けていましたが、ジェネシス招待では最新モデルの「Qi10」を使っていました。アイアンセットも「スリクソン Zフォージド」から「スリクソン ZフォージドII」にアップデートしています。どちらもマッスルバックではありますが、ヘッドサイズはほんの少し大きくなっています。

 一方で2年前から変えていないのが5番ウッド、3本のウェッジ、そしてパターです。5番ウッドの「コブラ ラッドスピードツアー」は21年シーズン途中から使いはじめ、同年10月のZOZOチャンピオンシップや22年のソニーオープンinハワイの最終日には優勝を決定づけるスーパーショットを打っていました。

 そして、ジェネシス招待で大活躍したのがウェッジとパターです。松山は優勝後に次のように語っていました。

「正直、ショットは望んでいたものではありませんでしたけど、パッティングとショートゲームに助けられました。これだけショートゲームだけで優勝できたのは初めてです」

「RTX4 フォージド」は19年から約5年間も使い続けています。パターも長年エースパターとして使っている「スコッティ・キャメロン プロトタイプ」です。

 優勝がなかった2年間はパッティングに悩んでいて、シーズン中も複数のパターをテストしながら試行錯誤をしていました。専門家からは「マレット型にしたほうがいいのではないか」という意見もありましたが、あくまで自分が信じたニューポート系統のパターを使い続けたことが9勝目につながりました。

2024 松山英樹の最新セッティング

1W:スリクソンZX5 MkII LS(ロフト/9.5度 シャフト/グラファイトデザイン ツアーAD DI 8 TX)3W:テーラーメイド Qi10(3W/15度 シャフト/グラファイトデザイン ツアーAD DI 9 TX)5W:コブラ キング ラッドスピードツアー(5W/17.5度)4I-9I:スリクソン Z-フォージドII(番手/4I-PW シャフト/ダイナミックゴールド ツアーイシュー)AW、SW、LW:クリーブランドRTX4 フォージド(52度、56度、60度 シャフト/ダイナミックゴールド ツアーイシュー)パター:スコッティ・キャメロン プロトタイプ

野中真一