距離の短いパー3ではアイアンをティーショットで使うことが多くなります。アイアンはドライバーと違い、基本的にボールを地面に置いた状態で打つクラブですが、「ティーアップ」は必須なのでしょうか。

地面よりも+5ヤード飛ぶ可能性がある

 パー4やパー5のティーショットではドライバーを使用しますが、パー3の場合は距離が短いためアイアンを使うことが多く、時にはウェッジを持つこともあるでしょう。

3打以内でのカップインを狙うパー3では、正確なティーショットが求められます 写真:AC
3打以内でのカップインを狙うパー3では、正確なティーショットが求められます 写真:AC

 基本的に、アイアンはフェアウェイやラフなど、芝の上にあるボールを打ちます。しかし、パー3のティーショットに限っては「ティーアップ」をして、ボールを浮かせて打つことができます。ここで気になるのは、パー3でも他のホールと同様に、ティーアップした方が良いのかどうかです。レッスンプロの山本昌夫氏は以下のように話します。

「一般的にティーアップした状態でのアイアンショットは、芝に置いたままの状態に比べて、かなり難易度が下がります。なぜなら、クラブフェースとボールの間に芝が入りにくくなることでインパクトの抵抗感が減少しますし、浮いたボールを打つことでダフりにくくなるからです。中には、『すくい打ちになりやすく、余計な高さが出て距離をロスしそう』と苦手意識を持つ人もいますが、これはティーアップが高過ぎることが原因でしょう。ティーの頭のところだけを地面から出すようにして、ボールと地面の間に5ミリほどの隙間ができるように低くティーアップするだけで解消されるはずです。

 正しくティーアップできれば、芝に直置きした場合と比べて、最大で5ヤードほど、クラブの番手で表現すれば『半クラブ』ほど、飛距離が伸びる可能性があります。ギリギリの距離にあるハザードを超えやすくなりますし、スリークォーターのスイングで通常のフルスイングに近い飛距離を出せますので、ボールの方向性も高まるでしょう。ティーアップのメリットは非常に多いのです」

 距離が長いパー3の場合、アイアンではなくユーティリティーを使いたい場面もあるかもしれません。その場合も、アイアンと同じくティーアップした方が楽に距離を出せるなど、同様の効果があるようです。

パー3では専用のショートティーを使うのがオススメ

 また、パー3のティーアップでは、ティーの長さも大切になります。通常ドライバーでは、7〜7.5センチほどの「ロングティー」を使用しますが、パー3ではそれよりも短い4〜4.5センチほどの「ショートティー」を使うのがおすすめです。

「木製のティーであれば、パー3でロングティーを使用しても特に問題はありません。しかし、プラスチック製になると、強度が高く、地面に深く刺した状態でボールを打つと、強い抵抗を感じる恐れがあります。抵抗に負けるとフェースが開き、ボールがバラつくばかりか、飛距離のブレも大きくなります。ティーは必ず2種類持ち歩いて、ホールごとに使い分けるのがいいでしょう」(山本氏)

 ショートティーでボールを浮かせて打ったとしても、アイアンを使う以上、どうしても芝を削って「ディボット跡」を作ってしまう可能性が高いです。多くのゴルフコースでは、パー3のティーイングエリア近くに「目土」が入った箱などが用意されていますので、ディボット跡を作った場合はしっかり目土をして、芝が修復しやすくなるように配慮することが大切です。

 普段は地面から打つことが多いアイアンをティーアップして打つことは、特に初心者の方にとってはイレギュラーなことに感じるかもしれません。しかし、浮いたボールを打つことでミスを減らし、飛距離も出しやすくなりますので、ビギナーほど、しっかりティーアップして打つべきだと言えるでしょう。

ピーコックブルー