ゴルフ練習場のなかには、水上練習場と呼ばれる少し変わった種類のものが存在します。一般的な練習場と比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか?

珍しさや楽しさ以外の面でも、ビギナーにはオススメ

 ゴルフ練習場には、屋外の200ヤードを超えるような大型のものもあれば、100ヤードほどの小型練習場、最新機器を搭載したインドアの練習場など、さまざまな種類があります。

打席の前にため池が広がる「相生水上ゴルフセンター」
打席の前にため池が広がる「相生水上ゴルフセンター」

 なかでも、都市部ではあまり目にしない珍しい種類のものが「水上練習場」です。ため池を利用していることが多く、池に向かってボールを打てることが特徴です。

 一般的な屋外の練習場は左右や正面が防護ネットで囲まれていますが、水上練習場にはそれがないため、開放感を感じながらショットを打つことができます。使用されているレンジボールの種類も一般的な練習場とは異なり、ボールの回収作業をスムーズに行うことができるよう、水に浮く構造になっています。

 郊外の一部にしかないため知らない人も多い水上練習場ですが、ほかの練習場と比べて何かしら足を運ぶメリットはあるのでしょうか。レッスンプロの山本昌夫氏は以下のように話します。

「ゴルフを始めたばかりのビギナーにはオススメだと思います。水上練習場は開放感があることはもちろん、池に向かってボールを打つのも楽しいですし、練習をエンジョイできると思います。打ち放題を導入しているところもあって1球あたりのボール料金が安価なため、お財布にも優しいです」

「水に浮くように作られたレンジボールは、ほかと比べて軽いという特徴があります。ゴルフに慣れていない人であっても、楽に数を打つことができるのもメリットの一つです。ため池にグリーンが浮いているため、打ち出す目標方向がはっきりして、狙った場所に正確にショットできているか確認する練習もできます。ランを把握することはできませんが、キャリーは分かりやすくなります」

一方、上級者には向いていない?

 一方、山本氏は上級者にはあまりオススメできないと話します。

「上級者や飛ばし屋の人にとっては、実戦的な練習ができないという点ではあまりオススメできません。ボールが軽いぶん、普段以上に飛距離を出すことはできませんし、変に力んでしまってスイングを崩す原因になる可能性もあります」

「私もそうですが、ある程度ゴルフの実力がある人は、練習場のボールの質にもかなりこだわりを見せることが多いです。それなりに名のある大きな練習場であっても『あそこのボールは質が悪いから行かない』という人もいます。その点、水上練習場のボールはかなり特殊なので、それなりに実力があって敏感な人は気になるかもしれません。スコアを縮めるうえでは必要不可欠なアプローチショットの練習が、ランがわからず十分にできないこともデメリットといえそうです」 「一番のネックはやはりクルマを利用しなければならない郊外にしかなく、数もそこまで多くないことです。近場に水上練習場がないゴルファーは、『いつもと違った雰囲気で練習したい』『買い物ついでに寄る』など、特別なタイミングで利用するのが現実的といえるかもしれません」

 とはいえ、池に向かってボールを何球も打つという経験は貴重です。環境も含めて、ちょっと変わった練習を楽しむというような気持ちで体験してみるのは、大いにアリなのではないでしょうか。

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