3月28〜31日の「ヒーローインディアンオープン」で欧州ツアー初優勝を遂げた中島啓太(なかじま・けいた)。優勝した試合のセッティングを調べると、意外なパターを使っていたことが分かりました。

昨年使い始めると破竹の勢いで賞金王に

 昨年、日本ツアーの賞金王になった中島啓太。今年からDPワールド(欧州)ツアーに参戦すると、3月28〜31日の「ヒーローインディアンオープン」で初優勝。優勝した試合のセッティングを調べると、意外なパターを使っていたことが分かりました。

昨季途中から「TPリザーブ B11」を使い始めてパットが覚醒した中島啓太 写真:GettyImages
昨季途中から「TPリザーブ B11」を使い始めてパットが覚醒した中島啓太 写真:GettyImages

 テーラーメイドと契約している中島は、14本のクラブ、そしてボールまで“オール・テーラーメイド”。ドライバーとユーティリティーは「ステルス2」、3番ウッドは「SIM2 MAX」を使っています。

 アイアンは「P7MC」と「P7MB」のコンボセット。ウェッジは4本とも「ミルドグラインド4」ですが、56度と60度はタイガー・ウッズが使用する形状に限りなく近い「TWタイプ」。56度はヒール側にしっかりとバンスがあり、60度はヒールとリーディングエッジが削られているのが特徴です。ちなみに56度はバンス12度、60度でもバンス11度です。

 そして注目してほしいのがパター。パターは「TPリザーブ B11」を使っています。「ヒーローインディアンオープン」の部門別データを調べると、SGP=ストロークス・ゲインド・パッティング(パッティングのスコア貢献度を示す指標)は1位でした。

 中島は昨年の途中からこのパターを使い始めて覚醒しました。初めて試合で使った「〜全英への道〜ミズノオープン」で2位になると、そこからの5試合は2位、2位タイ、優勝、2位、3位タイという驚異的な成績を残しました。5試合連続で最終日最終組という記録もつくりました。そしてプロ初優勝となった「ASO飯塚チャレンジドトーナメント」で中島啓太は優勝直後に次のように語っていました。

「優勝に貢献したクラブはパターです。この1週間、本当にパターに助けられました。ジュニア時代から削り出しのパターを使っていたのですが、テーラーメイドの方から新しい削り出しのパターが出ると聞いてすごく期待していました。初めて打ったときにすごくいいと思いました。自分の好きな音が出るのでタッチが出せる感覚があります」

 エースパターを見つけた中島啓太はその後も安定した活躍を見せ、フル参戦1年目で賞金王になりました。

 ちなみに「TPリザーブシリーズ」は昨年9月に発売されました。削り出しパターとして一部のゴルファーからは人気でしたが、テーラーメイドのパターとしては「TPコレクションシリーズ」の方が売れていて、ローリー・マキロイやスコッティ・シェフラーが使っている「スパイダーシリーズ」のほうが話題になります。「TPリザーブ」は決して人気パターではありませんが、中島啓太の活躍が続けば今後大ヒットする可能性を秘めています。

2024 中島啓太の最新セッティング

1W:テーラーメイド ステルス2 プラス(ロフト角/9.0度 シャフト/ツアーAD CQ-6)3W:テーラーメイド SIM2 MAX(ロフト角/15度)3U:テーラーメイド ステルス2 レスキュー(ロフト角/19度)4I-5I:テーラーメイド P7MCアイアン(シャフト/プロジェクトX LS)6I-PW:テーラーメイド P7MB アイアン(シャフト/プロジェクトX LS)PW、AW:テーラーメイド ミルドグラインド4(ロフト角/46度、52度)SW、LW:テーラーメイド ミルドグラインド4 TW(ロフト角/56度、60度)パター:テーラーメイド TP リザーブパター B11ボール:テーラーメイド TP5

野中真一