バンカーが苦手な人が練習しようと思っても、じっくり打ち込める施設はなかなかありません。ゴルフ場付帯のバンカー練習場も対面に人がいては思い切り練習ができません。

バンカー練習場で対面に人がいると怖い

 2024年の後半からグリーン周りのガードバンカーで苦戦するラウンドが続いています。23年の夏に参加したラウンドレッスンでインストラクターからバンカーショットの打ち方を教えてもらい、そこからしばらく好調をキープしていたのですが、昨年の秋にバンカーショットのミスから大崩れし、苦手意識がよみがえってしまいました。

 筆者の場合、フェアウェイバンカーは苦手意識がまったくありません。普段のショットと同じようにボールにコンタクトしてからボールの先の砂を薄く削り取ってダウンブロー軌道で打てばいいだけですから、クラブを少し短く持ち、ミートを心がけてコンパクトに振り抜きます。

バンカーショットを練習したくても、思い切り練習できる環境は限られる 写真:PIXTA
バンカーショットを練習したくても、思い切り練習できる環境は限られる 写真:PIXTA

 しかしながらガードバンカーはボールを直接打つのではなく、ボールの手前を打ち砂を爆発(エクスプロージョン)させるのが好ましいとされています。理屈は分かっているのですが、ボールのどれくらい手前の砂を打てばいいのか、加減が難しいと感じます。

 自分ではちょうどよく打ったつもりでも、砂を多く取りすぎて脱出に失敗したり、砂がほとんど取れずにクリーンヒットしたりすると、「えっ、今のでもダメなの?」と動揺し、そこから迷いが生じてしまいます。

 バンカーショットの自信を失っているのは明らかですから、自信を取り戻すには練習で成功体験を積み重ねるしかありませんが、バンカーショットは練習環境が限られているという問題があります。

 筆者がよく行くゴルフ場にはバンカー練習場が設置されている施設もあります。ですから、そこに行くときは普段よりも早く出発し、バンカーショットの練習をしようと試みます。

 ところがバンカー練習場はだいたいアプローチ練習場と同じエリアにあります。そしてバンカーからグリーンに向かってボールを打とうとすると、その先でアプローチ練習している人がいたりします。そうするとバンカーショットがクリーンヒットしたらアプローチ練習している人にボールが当たる可能性があります。

 バンカーショットが苦手だから練習したいのに、ミスしたら他人をケガさせるリスクがあるプレッシャーの中でグリーンにフワッと着地するボールを打てるわけがありません。クリーンヒットを徹底的に避け、バンカーから脱出できないボールを打ち続けることしかできません。これでは自信を取り戻すどころかますます失うだけです。その時点でバンカーショットの練習は諦めます。

砂だけを打つ練習では本番の成功につながらない

 そんな悩みを知り合いのプロゴルファーに相談したところ、「ボールを打たずに砂だけを打つ練習をしてみたらどうですか」というアイデアをもらいました。ボールがなくても砂は爆発するので、その感覚を養うだけでも効果があるのではないかというのです。

「それはいいことを聞いた」と思い、さっそくスタート前の練習メニューに取り入れました。バンカー練習場の対面に人がいる場合、ボールを打たずに砂だけを打つ練習をしたところ、砂がしっかり爆発するときと、リーディングエッジが砂に突き刺さるときがあることが分かりました。

 要するにヘッドの入射角が一定ではないのです。それがバンカーショットの不安定さにつながっているようなので、砂を爆発させる練習を繰り返しました。

 するとヘッドの入射角が安定してきたので「これで大丈夫だろう」と思い、喜び勇んでコースに向かいました。ところがグリーンを狙ったショットがガードバンカーに入り、「バンカー練習場と同じスイングをすれば大丈夫」と自分に言い聞かせても、グリーン方向に高いアゴが待ち構えていると、無意識のうちに自分の動きでボールを上げようとするのです。やっぱり練習のスイングと本番のショットは別物です。

 これ以上ガードバンカーで苦戦する日々が続くようなら、今春に再びラウンドレッスンに参加してインストラクターに相談したほうがいいかもしれません。

保井友秀