雪国のゴルフ場は普通、冬季はクローズ期間になります。しかし、北海道美唄市には「スノーゴルフ」が楽しめるコースがあります。いったいどんな人がどれくらいプレーを楽しんでいるのでしょうか。

「冬でもゴルフができる!」というマインドが生まれた

 本サイトで既報の通り、北海道美唄市のGOLF5カントリー美唄コースでは豪雪地帯にもかかわらず、冬でもゴルフが楽しめます(今シーズンの営業は終了)。深雪を圧雪し、4ホールのコースを“造成”し、グリーンは人工芝を敷いて設置しています。

GOLF5カントリー美唄コースの「スノーゴルフ」コース

 この「スノーゴルフ」を体験し、その非日常感を存分に味わわせていただいた記者は、イベント以外の普段、どんな人がどのくらいプレーを楽しんでいるのか気になり、帰京してから同コースを運営する株式会社アルペンに話を聞きました。

 そもそも「スノーゴルフ」は、ゴルフ場予約大手のGDOが、雪解けまでクローズせざるを得ない豪雪地域のゴルフ場に向けて、豊富な雪を利用した新たな取り組みを提案したのが始まり。冬の間でもゴルフを楽しみたいゴルファー、地域活性を推し進めたいゴルフ場と新しい取り組みを通してゴルフ業界を活性化させたいという思いから企画されたそうです。

 従来は北海道以外にも賛同するコースがいくつかありましたが、現在はコロナ禍の影響により、「スノーゴルフ」が楽しめるコースは同コースのみになっています。

 しかし、初めてその企画内容を聞かされたら、ずいぶん突飛な話だと思うのが普通の反応ではないでしょうか。株式会社アルペンのゴルフ5カントリー美唄コース運営課長・原 美幸(よしゆき)さんは第一印象をこう振り返ります。

「最初に提案があった時は、正直うまくいくか不安がありました。経費はかかるけど売上は取れないのではないかと。やはり、冬にゴルフやる人なんているの? しかも北海道で、と思ったのが率直な感想です。ただ、やってみると日本初ということもあり、思っていたよりお客様の反応はありました。『冬はゴルフできない!』から『冬でもゴルフはできる!』にお客様のSNS配信や口コミ等で年々マインドが変わってきていると実感しています。『雪の上でもゴルフができると聞いたんですけど』というお問い合わせが結構ありますね」

1月は20組、2月も20組の予約が入った

 そしてすっかり定着したスノーゴルフですが、どのくらいの頻度で営業されているのでしょうか。夏場並みに毎日営業されているのですか?

「雪が70センチ以上積もってから圧雪しコースを造成しますので、営業期間は今年の場合、1月8日〜2月27日の土日祝です(2022年のスノーゴルフ営業は終了)。昨年までは、金・土・日・月・祝とやっていましたが、平日の需要がほぼなく、土日祝のみとしました」

 主にどんなゴルファーがプレーしているのでしょうか?

「リピーターは美唄コースのメンバーさんがメインですね。美唄には、冬に練習できる場所がなく、クラブを振りたい方が来られます。札幌(高速で1時間程度)からのお客様も多く、20〜40代の方が多いです。道外の方もみえますが、リピートは少なく、若い方が話題づくりやSNSの配信で来られているイメージが大きいですね」

 どのくらいの来場者があるのでしょうか?

「毎週土日に多い日で5組程、少ない日で1組程度です。1月は20組、2月も20組の予約が入ってる状況です。吹雪いてしまうとグリーンも真っ白になりますので、吹雪の日はキャンセルが多いですね」

 利用者からはどんな感想、意見が寄せられていますか?

「気温の低い日(氷点下10度近く)ですと、足元もがっちり固まりますし、かえって打ちやすいみたいです。クラブは1番手あげたほうがいいと競技に出ている人はおっしゃってましたが、本気でゴルフというよりも遊び感覚でやっている方が多い印象ですね。利用者からは、思ったよりゴルフになったとか、寒いと思ったけど終わる頃には暑くて上着脱ぎました、といった意見が多いです。実際にやってみると想像したよりも楽しいという意見も多いです」

 地元のゴルファーにとっては、冬の間は諦めていた「クラブを振る」「ボールを打つ」快感が味わえる場として、道外のゴルファーにとっては、その非日常性を体感し、友人やフォロワーに共有したいという需要が大きいようです。記者の実家は東北の雪深い地域ですが、地元のゴルフ場でも「スノーゴルフ」ができるよう提案してみようかな、なんて思いました。

e!Golf編集部