同じ時期にゴルフを始めた人たちでも、短期間で実力に大きな差が生まれることは少なくありません。この違いは一体なんなのでしょうか?

目標に意識がある人は上達が早い

 ゴルフを長く続けていると、短期間で上達する人となかなか上達しない人は何が違うのか考えることがあります。

 この1〜2年でゴルフを始める人が増えていますが、ゴルフ歴1〜2年で80台や70台のスコアを出している人がいます。一方で、ゴルフ歴10年以上でも100を一度も切ったことがない人もいます。

練習量がそのまま上達に繋がるわけではない!? 写真:AC

 ゴルフがなかなか上達しない人は練習していないわけではありません。むしろ練習は大好きで、毎週練習場に行き、100球から200球、多いときは300球も打ち込んでいるのにスコアに結びついていない人が多い印象があります。

 このような事実を目の当たりにすると、あるティーチングプロから聞いた次の言葉が思い浮かびます。

「ゴルフでシングルハンデになる方の8割は始めて2年以内に到達します。逆に言うと、2年以内に到達できなかった人は、そこからシングルハンデになれる可能性は2割しかありません」

 ただ、大人になってからゴルフを始め、運動神経に自信がない人は、別にシングルハンデを目指しているわけでもありません。できればコンスタントに90台で回り、調子がよければ80台のスコアも出るくらいの腕前になりたいと思っているだけです。

 そのレベルを目指してコツコツと練習しているゴルファーは多いですが、実際には90(ボギーペース)から108(ダブルボギーペース)の間を行ったり来たりしている人が大半です。

 短期間で上達する人の特徴として、次のようなことが挙げられます。

・ゴルフスクールなどで基礎をしっかり学んだ人が多い・自主練習にも熱心に取り組んでいる人が多い・芝の上から打つ練習やラウンド練習を集中的に行なったことがある

 でも、独学でシングルハンデの腕前を手にしたアマチュアゴルファーもたくさんいますし、ゴルフスクールで基礎を学んで自主練習にも熱心に取り組んでいるのになかなか上達しない人もいます。

 この違いはいったい何なのでしょうか。アマチュアの指導経験が豊富な三浦辰施プロに、短期間で上達する人となかなか上達しない人の違いを聞いてみました。

「僕が考える上達が早い人は、目標に意識がある人です。ゴルフは目標に向かって球を打つスポーツですから、『どういうインパクトと打ち出し方をすれば、目標に向かって球が飛ぶんだろう』ということを前提に考える人はどんどんうまくなります」

ボールまでの動作を考える人は上達に時間がかかる

 逆になかなか上達しない人はどんな特徴があるのでしょうか。

「ボールに対して、自分がどうやって動こうか考えている人は上達に時間がかかると思います。ボールまでの動作を考える人は、そこから先のフィニッシュまでの動きを考えていたとしても、見ているところは目の前だけなんですね。でも、目標は目の前にはないんですよ。そう考えたとき、『やっぱり目標に意識がないのは違うんじゃない』って思います」

「だから僕はコースレッスンのとき『ボールを見ないでほしい』と言います。そうすると『うまいからでしょ(ボールを見なくても打てるんでしょ)』と返されるのですが、『うまくなりたいからレッスンを受けているんでしょ』と言いたいです」

「だって料理が上手な人が包丁を持って野菜を切るときに手元を見ていますか? たぶん潜在意識のどこかに、ボールを打つためにはしっかり見なきゃいけないというのがあって、そういう意識が邪魔をしているんだと思います」

 その話を聞いて自分でも心当たりがあり、さっそく練習場に行ってボールまでの動作を考えるのではなく目標に意識を向けてみました。すると調子がよかったときのショットが次第に戻ってきました。

 このところコースでのプレーが絶不調で、練習に対するモチベーションも低下していたのですが、再びモチベーションが高まってきました。次回のラウンドが楽しみです。

保井友秀