先日行われた国内男子ツアー「〜全英への道〜ミズノオープン2022」。主催のミズノさんの計らいで、JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部を最終日と同じセッティングでラウンドさせていただけることに! そこで、男子ツアーのセッティングで一般アマチュアがラウンドするとどうなるか? レポートします。

グリーンの速さはなんとか対応できる

 5月26〜30日、岡山県のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で行われた国内男子ツアー「〜全英への道〜ミズノオープン2022」。最終日にスコアを7つ伸ばしたスコット・ビンセントがアンソニー・クウェイルとの2ホールに及ぶプレーオフを制し大逆転優勝。結果、プレーオフを戦った2人に加え、ブラッド・ケネディ、ジャスティン・デロスサントスの4人が聖地・セントアンドリュースで行われる「全英オープン」の出場資格を手にしました。

 今回、そんな激戦の地となったJFE瀬戸内海GCを、最終日と同じピンポジションでラウンドする機会に恵まれました。

 厳密には1番(415ヤード・パー4)、8番(170ヤード・パー3)、10番(432ヤード・パー4)、18番(552ヤード・パー5)のみトーナメントティーで、それ以外はレギュラーティーとなったアフターラウンド。「7461ヤード・パー72」という距離は体験できませんでしたが、実際に同じ舞台でラウンドすることで「男子プロのすごさを感じられれば」、と考えていました。

今回ラウンドする機会に恵まれたミズノオープンの舞台・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部

 まず、大前提となる筆者の実力ですが、ここ10年ほどは年間平均スコア87前後、ドライバーは230ヤード程度と、「誰とラウンドしても迷惑をかけないレベル」をキープしているつもりです。今回のラウンドも「さすがに95は叩かないだろう」という心意気でスタートしました。

 ラウンドしていて最初に感じたのは、「速いと分かっていればグリーンには対応できる」というもの。当日はスティンプメーターで10.5フィートと、速さを売りにしている一般営業のゴルフ場でも体験できるスピード。

 10メートル級のロングパットはことごとく3パットにつながってしまいましたが、「手も足も出ない」という印象はほとんどありませんでした。

フェアウェイを外すとボギーすら難しくなる深いラフ

 序盤はドライバーの調子が良かったからか、ほとんどフェアウェイをキープ。4ホールを2オーバーとまずまずの立ち上がり。しかし、前半残り5ホールはJFE瀬戸内海GCの洗礼を受けることに……。

ボールを発見できても、大叩きが約束されている超深いラフ

 フェアウェイを外すと、最近のゴルフ場ではほとんどお目にかかれない「くるぶしより長いラフ」が待ち構えています。距離を稼げないのはもちろんですが、フェースが極端に返って左に飛んだりするなど、短い番手でも方向が定まりません。

 ラフに入れてもグリーンをとらえたり、悪くてもグリーン周りまで運んでいた男子プロのすごさを、改めて実感することができました。

 そして、JFE瀬戸内海GCの恐ろしいところは、さらに曲げるとヒザより高いフェスキューが待ち構えているところ。ここに入ってしまうと、「空振りしなければラッキー」というショットを打つことになります。

 来場者が多く、ラフを短く刈っているゴルフ場ばかりラウンドしていたせいか、「ラフから出すだけ」が普通にできないコースの難しさを再認識できました。

 結局、前半は13オーバー「なんとか50を切れた」というゴルフ。スコア以上に疲労感がある9ホールでした。

強い海風がボールを深いラフに誘う

 ミズノオープンの会場となっているJFE瀬戸内海GCは、JFEスチール福山工場に隣接した人工島に造成されています。コース内にはホールをセパレートするような木はほとんどないので、海からの風が強くなればダイレクトにゴルファーを襲います。

 アフターラウンド当日も、午後から風が強くなりボールが煽られることが多くなりました。当然、筆者は意図的に低い球を打つ技術などないので、ラフからのショットが増えました。

ギャラリースタンドが残る18番ホール。海からの風が直接ゴルファーを襲う

 たまにティーショットをフェアウェイに置くことができても、今度は「男子ツアーの最終日と同じピンポジション」が立ちはだかります。調子に乗ってピン方向に打ち出しても、少しのズレでアプローチが難しい位置にボールが転がっていってしまうのです。

 結果、「寄らず入らず」を繰り返すことに。フェアウェイからはもちろん、ちょっとしたラフであればピンをデッドに狙っていける男子プロの技術の高さを、ここでも感じることができました。

 ピンから逆算してゴルフを組み立てて行くマネジメントと、そのプラン通り打っていく技術が圧倒的に足りないことが分かっただけでも収穫だった、と前向きに捉えてラウンドを終えました。

 結局、後半は「47」でトータル「96」というスコア。距離的にはそれほど長くなかったことを考えると、「男子ツアーのセッティングはやっぱり激ムズ」というのが率直な感想です。

 実は、ラフや風以外にも、「えげつないグラスバンカー」や「乗用カートで走れる広大なウエストエリア」など、ほかのゴルフ場ではなかなかできない経験をJFE瀬戸内海GCはさせてくれました。

 女子ツアーと比較して人気低迷が叫ばれていますが、男子ツアーの試合も「一度会場に足を運んで見て欲しいな」と素直に思いました。

e!Golf編集部