人気ツアーボールには必ず兄弟ボールがあります。例えば「プロV1」と「プロV1x」、「ツアーB X」と「ツアーB XS」のように。もちろん、そこには性能の違いがあるのですが、皆さんは正しく理解してボールを選んでいますか?

メーカーによって兄弟ボールの性格分けのポイントは異なる

 長年、世界中のゴルフ市場でNo.1ボールとして君臨する「プロV1シリーズ」。PGAツアーでも圧倒的なシェアを誇り、日本でも約20年間にわたってツアーボールの売り上げトップを続けています。ゴルファーなら誰もが知っているボールですが、昔からゴルフをやっている人ほど「プロV1はスピンが効いて、プロV1xは低スピン」という印象がありませんか?

キャリアが長いゴルファーのほうが「プロV1」と「プロV1x」の性能の違いを逆に捉えている場合が多い

 実は最新の「プロV1シリーズ」はそのようにはなっていません。

 これはタイトリストの公式リリースにも明記されているのですが、ドライバーでもアイアンでも、スピン量は「プロV1」の方が「プロV1x」より少ないと記載されています。

 さらに、なんとなく「プロV1」は高弾道で、「プロV1x」は中弾道というイメージがある人も多いと思いますが、最新モデルでは「プロV1x」の方が、やや弾道が高めとされています。公式リリースによると「プロV1」が中弾道、「プロV1x」を中・高弾道としています。

 米PGAツアーで「プロV1シリーズ」を使っている選手を見ても、トニー・フィナウやビクトル・ホブランのような飛ばし屋が「プロV1」を使っていて、ジョーダン・スピースやパトリック・カントレーのようなショットメーカーが「プロV1x」を使っていたりします。

 アマチュアゴルファーでも、例えば「プロV1」を10年以上使っていて「最近、打球が上がらなくなったな」と感じたら、「プロV1x」にすることで弾道の問題を解決してくれるかもしれません。

 兄弟モデルに関してはメーカーによってもその違いはさまざまです。

 例えばブリヂストンの「ツアーB X」と「ツアーB XS」はかなり性能が近いシリーズになっていますが、よりスピン量が多いのが「ツアーB XS」。

 また、ダンロップの「スリクソンZ-STARシリーズ」は打感に違いがあり、「Z-STAR XV」にはドライバーでフルショットしたときでも芯を感じる硬さがあり、よりヘッドスピードが速いゴルファーにマッチするようになっています。

 テーラーメイドの「TP5シリーズ」は「プロV1シリーズ」に近い関係性になっており、打感が柔らかい「TP5」のほうが、弾道はやや抑えめです。

 またキャロウェイの「クロムソフトシリーズ」は他のボールメーカーに比べても、「クロムソフト」と「クロムソフトX」の性格がはっきり分かれていて、打感は明らかに「クロムソフト」のほうが柔らかくなっています。ヘッドスピードが遅いアマチュアゴルファーでも「クロムソフト」は使えます。一方、「クロムソフト X」は中弾道の低スピン系なので、完全なるツアーボールと言えるでしょう。

 最後に各メーカーの公式発表を元にツアーボールの特徴を簡潔に仕分けてみましたので、ボール選びの参考にしてください。

プロV1シリーズ(タイトリスト)

打感の柔らかさ プロV1>プロV1x弾道の高さ プロV1x>プロV1ドライバー、アイアンのスピン量 プロV1x>プロV1アプローチのスピン量 プロV1=プロV1x

ツアーB Xシリーズ(ブリヂストン)

打感の柔らかさ XS>X弾道の高さ XS>Xドライバー、アイアンのスピン量 XS>Xアプローチのスピン量 XS>X

スリクソン Z-STARシリーズ(ダンロップ)

打感の柔らかさ Z-STAR>XV弾道の高さ Z-STAR>XVドライバー、アイアンのスピン量 Z-STAR>XVアプローチのスピン量 Z-STAR>XV

TP5シリーズ(テーラーメイド)

打感の柔らかさ TP5>TP5x弾道の高さ TP5x>TP5ドライバー、アイアンのスピン量 TP5>TP5xアプローチのスピン量 TP5 =TP5x

クロムソフトシリーズ(キャロウェイ)

打感の柔らかさ クロムソフト>クロムソフトX弾道の高さ クロムソフト>クロムソフトXドライバー、アイアンのスピン量 クロムソフト>クロムソフトXアプローチのスピン量 クロムソフト=クロムソフトX

野中真一