「アイアンだけでラウンドするとスコアが良くなるらしい……」という話を聞いたことがあるゴルファーは、少なくないかもしれません。飛距離が出るドライバーやフェアウェイウッドを使用していないのに、スコアが良くなることがあるのでしょうか?

「ゴルフは飛距離ではない」

 ドライバーやフェアウェイウッドを使いこなすことができず、コースに出てOBやミスショットを連発してしまい、スコアを大幅に崩してしまう初心者ゴルファーは少なくありません。

ドライバーで飛距離を稼ぎたいところですが… 写真:AC

 一般的に、番手の大きいクラブは難易度が高いとされています。これは、番手の大きいクラブほど、クラブが長くなるからです。

 要するにボールと体の距離が遠くなるので、クラブヘッドの芯でボールに当てにくくなるわけです。また、番手の大きいクラブは、ロフト角(フェースが上を向く角度)が小さくなるので、ボールが上がりにくくなるということもあります。

 そのため、ドライバーやウッドなどの長いクラブは、難易度が高いクラブに該当するので、初心者ゴルファーが苦戦するのも当然と言えるかもしれません。

 そんな初心者ゴルファーに経験してみてほしいのが「アイアンだけでコースを回ってみる」ことです。レッスンプロの関浩太郎氏は、アイアンだけでコースを回ってみると、あることに気付くことができると話します。

「基本的に、いつもスコアが『トリプルボギーペース』『ダブルボギーペース』『ボギーペース』の人ぐらいまでは、アイアンだけで回った方がスコアが良くなる人が大半だと思います。アイアンだけでコースを回ってみると、ゴルフは飛距離ではないということが、改めて実感できます。極端な話ですが、スコア70台は小学生と同じ飛距離でも達成することができます」

「ドライバーは、本来スコア90台以下で回りたいときに、力を発揮するクラブであって、100切りを目標にしているゴルファーにとっては、リスクでしかありません。例えば、350ヤードのホールであっても、アイアンで150ヤードを2回打てば、アプローチまでいけますよね」

 ティーショットでは、ドライバーで遠くにナイスショットを打ちたいという願望がありますが、このように100切りを目指しているアマチュアゴルファーの場合は、たとえ150ヤードであっても、安定して打てるアイアンを選択したほうが堅実と言えそうです。

 ゴルフは、遠くにボールを飛ばせる人が、より良いスコアが出やすいというわけではないことを肝に銘じておくと、コースマネジメントや選択するクラブも、おのずと変わってきます。

自分の技量に合わないクラブは持ち込まない

 また、関氏は、キャディーバッグの中には14本までクラブを入れていい規定があるものの、自分の技量以上のクラブは、コースに持ち込まないほうが良いとも話します。

「特に、100切りを目指している人であれば『3番ウッド』『5番アイアン』『60度のウェッジ』は、大けがをしやすいクラブとも言えます」

「アマチュアゴルファーの場合は、さまざまなクラブを使いたくなってしまうことが多いですが、自分の技量に合わないクラブは、もろ刃の剣です。わざわざ14本ピッタリにしなくても、自分がミートしやすいクラブを厳選して選択したほうが良いです」

 アイアンだけでラウンドしてみると、過去の自分のプレー内容を振り返ったときに、いかにアイアン以外のクラブにリスクが潜んでいるのかが分かります。100切りを目標にしているアマチュアゴルファーであれば、そこまでのリスクを取らずとも、一定の飛距離を真っすぐ安定して打てれば、達成することができるでしょう。

「競技ゴルフに参加したい」「スコア70台を目指したい」など、より高いレベルを目標にするタイミングで、さまざまなクラブの熟練度を上げていくのが良いかもしれません。

ピーコックブルー