以前は専用のポーターさんがいて、帰るときには名前を確認してキャディーバッグを渡してくれるゴルフ場がほとんどでした。しかし、最近は帰るときのキャディーバッグ受け取りもセルフで行うゴルフ場が増えてきました。そういった場合に起こりやすいのが「取り違え」のトラブルです。

同じメーカー同じ色のキャディーバッグを自分の物と思い込んでしまう

 ゴルフ場で発生するトラブルについてゴルフ場関係者に話を聞いていたところ、予想していなかったトラブルが発生していることが分かりました。それはキャディーバッグの取り違えトラブルです。

昔よりもデザインが多様になり、なかなか間違えることはなさそうだが……(写真はイメージ)

 プレー終了後のキャディバッグの受け渡し方法は、キャディーバッグ引換券を提出するパターンや、コーススタッフに名前を告げるパターンなど、ゴルフ場によってさまざまですが、そのゴルフ場はあいうえお順に並べたキャディーバッグ置き場から自分で探して持ち帰る方式を採用しています。

 そうすると、自分のキャディーバッグだと思い込んで他人のキャディーバッグを持ち帰ってしまうトラブルが1年間に何件か発生するそうです。

「ネームプレートがちゃんとついているのに取り違えるのが不思議なのですが、たとえばスリクソンの黒いキャディーバッグだったら、それを見つけた途端に自分のだと思い込んでしまうのでしょうね」

「取り違えに気づくのは、キャディーバッグを持ち帰られてしまった方です。『キャディーバッグが見当たらないんだけど』とスタッフに声をかけてきますから、一緒に探します」

「すると同じようなキャディーバッグが必ず残っていますから、その方が持ち帰っている可能性が高いです」

「ゴルフ場はその方の携帯電話に連絡して、『キャディーバッグを取り違えている可能性が高いので確認してもらえますか』とお願いします。取り違えが判明したら『持ち主の方がお待ちなのでゴルフ場まで戻ってきてください』とお伝えします」

 このゴルフ場では以前、キャディーバッグを持ち帰られてしまった方がすごく急いでいて、持ち帰った人が戻ってきたときそれほど申し訳なさそうな態度ではなかったため、大げんかになったことがあると言います。

「ちゃんと謝ればトラブルにはならなかったのでしょうが、謝り方がマズイとトラブルになります。どう考えても持ち帰った方が加害者で、持ち帰られた方が被害者ですから、ゴルフ場としては成り行きを見守るしかないですね」

キャディーバッグの置き忘れや積み忘れも多い

 キャディーバッグの受け渡しはゴルフ場にとってけっこう悩ましい問題です。引換券方式が最も安全性が高いのでしょうが、ゴルファーサイドからするとプレー終了直後に小さな紙切れに数字が書かれた引換券を渡されても、風呂に入って着替えをしているうちにどこに入れたか分からなくなってしまいます。

 結局、「キャディーバッグの引換券をなくしてしまったんですけど、名前は○○です」といった具合にスタッフの方にキャディーバッグを探してもらうことになります。

 また、佐藤さんや鈴木さんといった人数の多い名字の方はフルネームを伝えるのですが、名前も一般的な場合は同姓同名の人がいるケースもあります。

 本人もそれが分かっていますから、キャディバッグ置き場の中に入れるのであれば自分で探したほうが手っ取り早いのです。

 キャディーバッグに関するトラブルは、取り違えのほかに置き忘れと積み忘れもけっこうあると言います。

「お客様が全員帰られた後、キャディーバッグ置き場にポツンと一つ残っていて、『キャディーバッグを忘れた』と後から電話がかかってくることがあります」

「それとキャディーバッグを正面玄関に置いて駐車場に車を取りに行き、そのまま積み忘れて帰ってしまうパターンもあります」

 正面玄関に置いたキャディーバッグを積み忘れるのは、駐車場に向かっている途中に携帯電話が鳴ったりメールの返信をしたりしているうちに失念することが多いようです。

 積み忘れを防ぐ最も確実な方法は、キャディーバッグを手持ちで車まで運ぶことです。多少重たいですが、積み忘れたときの時間のロスを考えるとそれほど大きな負担ではありません。

保井友秀