14本のクラブの中で、最も使用する頻度が高いのがパターだ。全ストロークの3〜4割程度を占めるパッティングの回数が減れば、スコアはアップするし、安定したゴルフができるようになるはずだ。ツアープロコーチの大本研太郎氏に、パッティング上達のコツを教えてもらった。今回のテーマはショートパット。

ショートパットが苦手なら60センチを練習しよう

「ショートパットになると真っすぐ打てない」「短い距離だとしっかりインパクトできなくなる」など、1メートル以内のパッティングに悩みを抱えるゴルファーは多いですよね。今回は、そんなショートパットの苦手意識を払しょくする方法をお伝えしたいと思います。

カップまで60センチ前後の距離の練習が効果的。ボールとカップが同時に視界に入り、頭を動かさずにストロークできる

 ショートパットの練習をする場合、カップとボールの距離をどれくらい離しますか?  おそらく、カップから1メートルぐらいの所にボールをセットするという人がほとんどではないでしょうか。

 しかし、1メートルの距離だとインパクト後にボールの行方を目で追いやすくなり、軌道がブレてしまうのです。私がオススメするのは60センチ程度。シューズ2足分の距離の練習です。

ストローク中はボールとカップを同時に見続ける

 カップから60センチの所にボールをセットしてアドレスしてみてください。ボールを見ながらでも、カップが視界に入りますよね。ボールとカップが同時に視界に入っている状態なら、ストローク中にボールの転がりを確認しようとして、頭を動かす心配がなくなります。

ショートパット練習は、カップとボールが同時に視界に入る60センチの距離がオススメ。距離が遠くなると、ボールの行方を追って頭が動きやすくなる

 つまり、軸ブレせずにストロークが安定し、芯でボールをとらえやすくなるわけです。

 この練習をする時は、「カップに入れる」という意識ではなく、ピンがある時は「ピンに当てる」と意識することがポイントです。「入れたい」と思うと体が反応して軸ブレしやすくなるからです。

 ピンがない場合は、ティを刺してティに当てる練習をしたり、ティを2本刺して、その間を通す練習をすると効果的です。

階段を上る時の眼の強さがベター

 60センチのパッティング練習をしても、ボールだけを凝視してアドレスしたり、ストロークしては意味がありません。視野が狭くなってボールの行方を目で追いやすくなるからです。

ボールを凝視してアドレスするのはNG。視野が狭くなって、目線を動かしやすくなる。階段を上り時のように全体をボーっと見ることが大切

 あくまでも、ボールとカップを同時に視界に入れることが大切。目に力を入れずにボーっと眺めるようにアドレスするのがコツです。例えるなら、階段を上る時の目の強さです。階段を上る時、段差を凝視しませんよね。

 目に力を入れず、なんとなく景色を見ているはずです。パッティングもその目の使い方をすると、ストロークが安定します。

 ちなみに、60センチのショートパット練習は、ミドルパットにも、ロングパットにも効果があります。60センチをイメージ通りに打つことができれば、その先の転がりもブレにくくなりますよ。

取材協力・GPC恵比寿

【指導】大本研太郎(おおもと・けんたろう)

1974年生まれ。レッシュプロジェクト・マスター級トレーナーの資格を所持。データと理論に基づくティーチングの他、マネジメントやメンタルの分野にも精通したレッスンに定評がある。2018年PGAティーチングアワード最優秀賞を受賞。プロコーチとして、東浩子、藤田さいき、臼井麗香らの指導も行っている。「GPC恵比寿」主宰。

小澤裕介