握り心地や色だけで選びがちなグリップ交換。経年劣化で硬くなってしまったグリップを使い続けるよりはいいが、フィーリングだけで選ぶとスイングを崩す原因になる可能性もあります。そこで、知っておきたい「グリップ交換」の基礎知識を聞きました。

劣化が進むとリキみやすい、気になったらすぐ交換

 グリップは、ゴルフクラブを構成する重要なパーツの1つですが、アマチュアは意外に無頓着な人が多く、交換したことがないという人も多いのではないでしょうか。

 グリップ交換の基本の「き」を、ゴルフフィールズユニオンゴルフ店の小倉勇人店長に教わりました。

 そもそもグリップ交換は、どのくらいの頻度で行う必要があるのでしょうか?

ビギナーは全く同じモノを選ぶか、ショップの人と相談してグリップの種類を決めた方がいい
ビギナーは全く同じモノを選ぶか、ショップの人と相談してグリップの種類を決めた方がいい

「メーカーは1年くらいでの交換を推奨していますし、ラバー製のグリップはそれぐらいから劣化が始まりますので、たしかに1年ぐらいで換えられたら最高です。でも私は、プレーヤー本人が気にならないならそこまで神経質になる必要はないと思っています。ですので私の推奨交換時期は『本人が気になったら』です」

 ラバー、つまりゴムを素材としたグリップは経年劣化が生じるので、使わなくても硬くなり、触感もツルツルしてきます。また、練習量が多かったりプレー頻度が高い人は、指の当たる部分が削れるなどして変形することもあります。

 それによって「滑りそう」と感じたり、「当たるな」という違和感などが生じるとグリップのリキみにつながるので、劣化・変化が気になってきたら交換すべきだと小倉店長は言います。

「グリップ交換は、いま挿さっているものをベースに考えるのが基本です。昔はグリップと言えば50グラム台のものがほとんどでしたが、いまは軽量・重量グリップも増えており、太さも含めて選択肢が豊富です。重さが変わればクラブの総重量もバランスも変わってしまいますし、太さが変われば振り心地も変わる。それらを理解したうえで意図して変えるつもりがないなら、いま挿さっているものとなるべく近いものを装着することをオススメします」

 とくにアベレージゴルファー向けのモデルには、純正で軽めのグリップが挿さっているケースが多いので注意が必要です。

 小倉店長は「最低でも±5グラム以内のものを」と言いますが、グリップ重量はカタログに記載されているので、ショップに「同じ重さで」と依頼すれば基本的には問題ないでしょう。

いま装着されているグリップをベースに考える

 しかし同じくらいの重さでも、グリップにはいろいろ選択肢があります。そこはどういったものを選べばいいのでしょうか。

「基本的には握ってみて触感や硬さのフィーリングが合うものでいいと思います。素材は大きくラバー(ゴム素材)のものとエラストマー(プラスチック系素材)のものに分けられますが、それぞれ一長一短あります。ラバーはやわらかいフィーリングのものが多いですが劣化がありますし、エラストマーは少し硬く感じやすく、ほとんど劣化しませんが削れることがあります」

 またグリップには、握った際に指側にわずかに背骨状に出っ張る「バックライン」のあるものとないものがあります。

 バックラインはいつも同じ握りをするためのガイドラインとして有効ですが、カチャカチャ機能を備えたドライバーの場合、ポジションを変えるとシャフトが回転してバックラインの位置がズレてしまうケースもあるので注意が必要です。

「細かく言えば、グリップの内径にもバリエーションがあったり、装着時に中に巻く下巻きの両面テープや挿し方で細かなアレンジができるので、グリップを『もう少しこうしたい』という意図があるなら、硬さや太さを少しアレンジしてみてもいいでしょう。ただしむやみに変えると振り心地なども変わってしまいますので、自分の感覚だけで考えず、店員さんとしっかり相談することをオススメします」

 自分のグリップをチェックしてみてツルツルしいてたり削れているような人は、換え時かもしれません。まずはショップの店員さんに相談してみましょう。

鈴木康介