日本人選手としては37年振りの全米女子アマ優勝を達成した馬場咲希選手。そのセッティングを調べると現役女子プロ以上にハードなセッティングでした。

セッティング全体にお助け要素はほとんどなし

 高校2年生で全米女子アマを制した馬場咲希の使用クラブは、女子プロよりもむしろ男子プロに近い超ハードなセッティングです。

ハードヒッター向けの「Bリミテッド B1」ドライバーを駆使して全米アマを制した馬場咲希 写真:Getty Images
ハードヒッター向けの「Bリミテッド B1」ドライバーを駆使して全米アマを制した馬場咲希 写真:Getty Images

 典型的なのはアイアンを4番アイアンから入れていること。最近の女子プロは渋野日向子や西郷真央といったトップ選手でも6番アイアンからのセッティングにしており、女子でロングアイアンを入れる選手はほとんどいません。対する男子プロも、最近は3番アイアンを抜いて4番アイアンからのセッティングにする選手が増えてきています。

 しかも馬場が使っているブリヂストン「201CB」はやさしい系のアイアンではなく、男子プロに好まれる軟鉄鍛造のハーフキャビティモデル。昨年までは、同シリーズのアイアンでもフルキャビティタイプの「201CBP」を使っていましたが、今年はワンランク上のハードなモデルにスイッチしています。

 アイアンのシャフトも女子プロの使用率が高い「スチールファイバー」や「MCI」などのカーボンシャフトではなく、男子プロ御用達の「モーダス105」という100グラムを超えるスチールシャフトを使っています。

 ドライバーは「B1シリーズ」の3タイプの中で最もハードヒッター向けの「Bリミテッド B1」。そもそも「B1シリーズ」自体がツアーモデルなのですが、その中でも「Bリミテッド B1」は「B1」をベースにしながらプロや上級者のフィードバックを反映したプロトタイプに近いヘッド。しかも、シャフトは「ツアーAD DI」の60グラム台です。

 フェアウェイウッドの「XB-Fプロト」やユーティリティーの「B1 HY」も男子プロから評価の高いモデル。「B1 HY」のロフトは2U相当のロフト18度を使っていますが、女子プロでもロフト18度のユーティリティを使っている選手はほとんどいません。

 ヘッドもシャフトもスペックもハードなクラブを使って快挙を達成できたのは、それだけ自分のスイングでボールを上げることができて、強いボールを打つ才能がある証。全米女子アマでも海外選手に負けない300ヤード近いドライバーショットを披露していましたが、そのパワーは女子の現役トッププロと比較しても上かもしれません。

2022全米女子アマ 馬場咲希のセッティング

ドライバー ブリヂストン Bリミテッド B1(ロフト9.5度 シャフト/ツアーAD DI6-S)FW     ブリヂストン XD-FプロトUT     ブリヂストン B1 HY(ロフト/18度 シャフト/ツアーAD DIハイブリッド)アイアン  ブリヂストン 201CB(番手/4I-PW シャフト/N.Sプロ モーダス105-S)ウェッジ  ブリヂストン BRM(50度、54度、58度シャフト/N.Sプロモーダス105-S)パター   テーラーメイド TPコレクション JUNO TB2 トラスセンターボール   ツアーB X

野中真一