タイトリスト「TSi」の後継機種「TSR」シリーズが、いよいよ9月30日に発売されます。様々なゴルフメディアで数多く試打を行っているプロコーチに「TSR」各種ドライバーを試打&インプレッションしてもらいました。

「TSi」ドライバーに不満がない人も「TSR」にスイッチしている?

 現在、PGAツアーで使用率No.1を誇る、タイトリスト「TSi」ドライバーシリーズ。後継機種である「TSR」がツアーでシーディングされた途端、選手たちは次々にスイッチ。しかもメジャートーナメント等の優勝など活躍が絶えません。

2018年以降、PGAツアー使用率No.1タイトリストから発売される「TSR」ドライバー。発売前に試打しました
2018年以降、PGAツアー使用率No.1タイトリストから発売される「TSR」ドライバー。発売前に試打しました

「TSi」試打後にヒット予想をし、自らも購入使用している筒康博コーチは、こう分析する。

「タイトリストのクラブは、長年PGAツアーで評価されてきました。しかし、日本の一般ゴルファーの中には“上級者向け”イメージがあったことも事実です。僕自身、タイトリストの歴代モデルを様々な場で試打した中で、『対象ヘッドスピードが狭いモデル』だなと感じたモデルもありました」

「前作「TSi」が登場し試打したとき、『なんて曲がりにくくなったんだ!』と衝撃を受けました。また、特に「TSi3」のヘッドシルエット&アドレスビューの美しさと、ヘッドスピードが速くない僕でも球持ちのよい打球感と心地よい打球音が刺さってしまい購入してしまいました」

「そんな中、ツアーに「TSR」が登場すると“異例の早さ”で次々にスイッチし飛距離アップや優勝するPGAツアー選手たちを見ていると、現在「TSi」に何の不満もないですが、やはり「TSR」のブラッシュアップした部分に興味を持たないワケにはいかなくなります。自分がPGAツアー選手と全く異なるプレーヤーなのに、です」

NEW「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーは、それぞれ弾道設計&機能が異なるがすべてのモデルが“美顔”にブラッシュアップ
NEW「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーは、それぞれ弾道設計&機能が異なるがすべてのモデルが“美顔”にブラッシュアップ

 PGAツアーに限らず、世界中のアマチュアゴルファーにも高い評価を得た前作の「TSi」。特にドライバーに関しては、プロの人気と一般アマチュアの人気が近しいのはなぜでしょうか?

変わらないことが求められる「TSR3」がさらに飛ぶモデルに!?

 今回は通常のタイトリストフィッティングとは異なり、あくまで筒コーチが新旧ヘッドの打ち比べという形で「TSR」ドライバーを試打しました。また、装着シャフトも自身が使用している三菱ケミカル「Diamana ZF」シャフトを使い、各種ヘッドのみを交換して試打を行いました。

 まず「TSR3」から。沢山のPGAツアー選手が「大きな変更をしないで」とのリクエストが多くあった「TSi3」からブラッシュアップはあったのでしょうか?

筒コーチが使用する「TSi3」(10度)に比べ「TSR3」ドライバーは、同じシャフトにも関わらずボールスピードは平均で1.5メートル/秒アップした
筒コーチが使用する「TSi3」(10度)に比べ「TSR3」ドライバーは、同じシャフトにも関わらずボールスピードは平均で1.5メートル/秒アップした

「今回もアドレスビューが美しい、の一言に尽きます。見た目だけで言えば新しくする必要はないですが中身は気になります」(筒)

 しかし同じ装着シャフトにも関わらず、打ち比べてみると違いは歴然。

「すごくボール初速が出る感覚があります。なのに、インパクト時の“球持ち”は長くなった印象。包み込んでいるような長いインパクトなのに、打ち出し角は少し上がった感覚。スイングは同じ、シャフトも同じ。なのに、高さと強さが増した気がします。今まで以上に芯で捉えやすく、心地良い打感&打球音です」

 筒コーチが使用している「TSi3」(10度)と実際の弾道データをGCクアッドで確認してみると、なんと「TSR3」(10度)ではボールスピードが平均で1.0メートル/秒ほどアップ。打出角も1度近くアップしていました。そこで「TSR3」9度も試打することに。

「気持ち良いです。今使っている10度と同じ感覚の高さが9度でも出ている気がします」

「TSR3」(9度)のボールスピードは、平均1.5メートル/秒ほどアップ。打出角も「TSi3」(10度)時と同じ。スピン量は平均250回転ほど減少し、キャリーアップを達成しました。

スピン量を抑える「TSR4」は前後のウェイトで激変!

 今回同時発売になった「TSR4」は、スピン量を抑える「TSi4」の後継モデル。やや体積を抑えた小振りのヘッドが人気でしたが、「TSR4」は見た目から変更点を筒コーチが感じました。

「非常に「TSR3」に近づいたというか、ほんの少しアドレス時の投影面積が小さくなっただけでものすごく美しいシルエットになりましたね」(筒)

低スピン設計の「TSR4」は、前後のウェイトを交換すると大きくヘッドの性格が変わるビッグチェンジがされている
低スピン設計の「TSR4」は、前後のウェイトを交換すると大きくヘッドの性格が変わるビッグチェンジがされている

 早速打ってみると驚嘆の声。

「操作性というか、フェースローテーションのタイミングが非常にシャープで快適。しかも「TSi4」とは比べものにならないぐらい直進性がアップしています。また、スピン量は少なくなっても打出角はロフトどおりになりました。僕でも10度なら低スピン&最適な打出角で打てるのには驚きました。かなり低&浅重心のはずですが、平均的ヘッドスピードのアマチュアでも芯に当たって飛ばせるドライバーに進化してます」

 加えて「TSR4」前後ウェイトを交換。

「全く振り心地が変わりました!わずか数グラムのポジションチェンジではっきり違いを感じるとは思いませんでした」

スッキリ美顔になった「TSR2」は超直進設計に!

「今回は「TSR2」の第一印象が一番大きい変化かも」と筒コーチが語るほど、「TSi2」の後継機種「TSR2」ドライバーアドレス時のシルエットは滑らかに。また前作の中でも「TSi2」の高い直進性は高評価でした。

「非常にオートマチックかつ高い直進性の弾道は圧倒的です。タイトリスト史上No.1じゃないか? と思うくらいの“曲がらない”ドライバー。しかも、打感も打球音も「TSR3」に非常に近しい心地よさ。ものすごく“高MOI”かつ“高フィーリング”な「TSR2」は新しいタイトリストユーザーがたくさん生まれそうな気がします」(筒)

前作以上に高い直進性能になった「TSR2」は、アドレスビューも美顔に進化している
前作以上に高い直進性能になった「TSR2」は、アドレスビューも美顔に進化している

 気になる弾道は、打出角&スピン量ともに「TSR3」「TSR4」に比べ大きくなり、サイドスピンは一番少ないという結果に。

 最新モデル「TSR」シリーズのドライバー試打を終え、筒コーチに総括してもらいました。

「世界的に好評だった前作「TSi2」「TSi3」とニッチな「TSi4」が、今回「TSR3」を中心にゴルファー個々の好みや弾道傾向で“選べる”ドライバーシリーズになった気がします。それぞれが近しいぶん、2モデルを併用するゴルファーも増えそうです」

「僕も正直言って「TSR3」(9度)をまず購入してから、「TSR2」「TSR4」をオプション購入するかもしれません。ボールスピードを確保しながら左右高低の弾道を打ち分けたいゴルファーなら「TSR3」、高いストレートボールの精度をアップしたいなら「TSR2」、スピンを抑えて弾丸ライナーを打ちたいなら「TSR4」が好まれる気がします。ただしロフト選びに関しては、タイトリストのフィッティングを受けるか、少なくとも自身でしっかり試打する事をオススメします」

【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)

伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数露出するほか、「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン「FITTING」編集長を務める。

猿場トール