ゴルフは実際に打っている自分のスイングを見られないのが、プレーを難しくしているのかもしれません。自分のスイングの「トリセツ」があれば、ゴルフが変わるでしょうか?

豪華講師陣に加え、自分のスイングデータを丸裸に

 帝人グループのNOMON株式会社が、日本プロゴルフ協会(PGA)の協力で、PGAティーチングプロ(PGA会員)とのマッチングイベント「ゴルフのカガク」全国キャラバンを開催することになりました。

会場となるザ・ロイヤルGCは全長8143ヤードとモンスター級のチャンピオンコース
会場となるザ・ロイヤルGCは全長8143ヤードとモンスター級のチャンピオンコース

 第1回は9月27〜28日に茨城県のザ・ロイヤルGCで開催され、現在参加者を募集していますが、費用は19万8000円(税込、ツインルーム2人1室)と、通常の1泊2日のラウンドレッスンよりかなり高く設定されています。いったいどんな内容なのでしょうか?

 こうしたゴルフイベント事業には初めて参入するという同社は、主に健康をサポートする事業を展開しています。その中の「NOMON Conditioning Lab(NCL)」の取り組みとして、ゴルフを活用しようというものです。

「ゴルフのカガク」というだけあり、科学的にその人のゴルフがどうなっているかを見ていこうというプログラムが、2日間に組み込まれています。

「レッシュ理論」「4スタンス理論」を提唱するスポーツ整体の「廣戸道場・レッシュプロジェクト(廣戸聡一代表理事)」、PGA会員でYouTubeの「試打ラボしだるTV」で最新クラブの紹介が人気の石井良介氏、米国で主流の「ザ・ゴルフィングマシーン」公認インストラクター木場本知明氏がそれぞれの理論を講義。

 センサーが一体化したウエアを着てスイング時の姿勢を計測し、数値による見える化を行う「MATOUS GOLF」を体験します。睡眠の質が確認でき、改善のヒントが受けられる「睡眠センサー MATOUS Sleep Sensing」と専用アプリ「スリープコンシェルジュ」の体験や、呼吸との付き合い方をアスレチックトレーナーや臨床心理士からレクチャーを受けるなど、体のコンディショニングの指導も受けられます。

 コーチングとともに、スイングの数値化、その際の体の動きの数値化、ゴルフで重要な睡眠の数値化、といったデータを収集することで、自分自身の取扱説明書(トリセツ)づくりをしてみてはどうか、ということです。

 練習場のレッスンなどで、スイング計測機やビデオを使用するティーチングプロは多くなっていますが、一度にこれだけ多くのデータを集める機会はそうありません。それが金額設定にもつながっています。

総仕上げにPGAティーチングプロがラウンドレッスン

 気になるのはコーチングに関してです。廣戸道場、石井氏、木場本氏がそれぞれ自身の理論を指導するので、通常1人からコーチングを受けるのと違ってたくさんのことを一度に学ぶことになります。贅沢と言えば贅沢ですが、混乱する可能性もあります。そのため、仕上げとして最後にPGA会員とのラウンドレッスンで学んだことの実践を行うということです。

 NOMON広報担当に話を聞くと「さまざまな理論や方法を試していただき、自分なりの判断をすることが大事であるという流れの企画です。トリセツは(既に)お客様自身の中にあるものと考えており、各自のトリセツをバージョンアップいただくイメージです。実際に体験いただき、今後の練習の中で、ご自身にとって合うもの、好みのものを取り入れていていただくことを想定しています」とのことでした。

 たくさんの理論を聞いた“生徒”と最後に一緒に回る“先生”としてティーチングプロを派遣するPGA事務局の担当者は「開催されるコースの地元にいる会員の職域を増やすのが、協力する目的の一つです」とし、多くの“先生”がいることには「いろいろな考え方がありますから、実際に回ってみて実践するにはどうしたらいいかを聞かれると思います。PGA会員と回ることで気づきもあるはずです」と話しています。

 高額ながら既に申し込みも来ているそうです。約20万円で自分のトリセツをつくってみようという人は、ゴルフを追及したい意欲と、金銭的にも余裕がある人になるのでしょう。ただ、そのトリセツの価値を高めるのはやはり自分自身でしかない、ということです。

赤坂 厚