打ちっぱなし練習場には、24時間営業など遅い時間まで営業している場所もあり、中には「仕事帰りに一杯飲んでから……」という人もいるかもしれません。打ちっぱなし練習場はお酒を飲んでから利用しても良いのでしょうか。

酒気を帯びての練習は周囲にも自分にも危険

 打ちっぱなし練習場は、郊外はもちろん都心にも多く見られ、中には24時間営業など、遅い時間帯まで営業している場合もあります。

ちょっとくらいなら大丈夫だろう、と考えてしまいがちですが… 写真:AC
ちょっとくらいなら大丈夫だろう、と考えてしまいがちですが… 写真:AC

 そのため、仕事終わりに少し練習してから家に帰ったり、思い立って深夜に練習しに行ったりなど、ユーザーは多様な利用方法をとることが可能です。

 そうなると、「仕事帰りにちょっと飲んでから行こうかな」「家で飲んでたけど少し練習したいな」と考える人もいるでしょう。打ちっぱなし練習場は飲酒したあとでも利用可能なのでしょうか。

 東京都世田谷区の千歳ゴルフセンターでは、「危険防止・事故防止のための利用規約」のなかで、「酒気を帯びてのプレー(練習)」を禁止事項としており、千歳ゴルフセンターの代表である横山雅也氏は、このことについて以下のように説明します。

「練習の際には当然ゴルフクラブを使用することになりますが、クラブはときに人を傷つける道具になり得ます。打ちっぱなし練習場の打席は幅も詰まっており、周囲との距離が比較的近いので、お酒に酔ってフラフラしていると非常に危険です」

 打席の間隔が近い打ちっぱなし練習場では、フラフラしていると周囲の人に自身のクラブをぶつけてしまう可能性があります。また、周囲の打席に安易に近づくと、ほかの人のクラブが自分にぶつかることも考えられます。

 いずれの場合にしても、大きな怪我やトラブルにつながる可能性があり、酒に酔っている側に非があるのは明白です。

 横山氏は次のように話を続けます。

「ゴルフはマナーに厳格なスポーツのひとつです。当練習場の場合、入場時にお客様のアルコール度数を測るということはしませんが、マナーやエチケットの問題としてとらえ、酔っている自覚がある場合には、ご利用を遠慮いただければと思います」

 他のゴルフ練習場の利用規約を見ても、飲酒後の利用を禁止としているところは決して少数派ではなく、酔客には利用を遠慮してほしいと考えていることが分かります。

 また、横山氏は「特にビギナーの方の場合はまだ自分のスイングが定まっていないため、ベテランの方に比べて飲酒時の危険性も増す可能性があります」と指摘します。

 ビギナーの中には、スイングに安定感がなく、飲酒しているかどうかにかかわらず、ボールを打つ際に体勢が崩れてしまうという人もいるでしょう。

 ベテランゴルファーであっても、ゴルフ場の規約に則って飲酒後の利用は避けなくてはいけませんが、ビギナーはその自覚をより強く持つ必要がありそうです。自宅の庭での素振りなども、クラブがすっぽ抜けて隣家にぶつかったりしないよう、飲酒後は控えたほうが無難でしょう。

練習場でもマナーは大切! 周囲の人のこともよく考えて

 このように、多くの練習場では飲酒後の利用を禁止していますが、過去には実際に飲酒によるトラブルが起きた事例もあるそうです。

 横山氏は、過去に見られたトラブルについて、以下のように振り返ります。

「過去には、飲酒後に利用されたお客様が大声を出して、周囲のお客様のご迷惑になってしまったこともありました。飲酒後には声が大きくなってしまう人も多く、騒がしいという意味で他の方の迷惑になることもあります」

 このように、飲酒後に練習場を利用してはいけない背景には、クラブなどの扱いに危険が伴うことはもちろん、周囲のゴルファーへの環境的配慮という面も大きく関係しています。

 ゴルフは紳士のスポーツです。共に練習場を利用するゴルファーには紳士的な態度で接し、練習場側にも迷惑が掛からないよう、適切な行動を心掛けましょう。

 横山氏によると、練習場をよく訪れる人は一人で利用したり、夫婦で利用したり、比較的少人数で静かに利用するケースが大半である一方、ビギナーの場合は、友人と複数人で連れ立って利用するケースも多いそうです。  人数が多いと必然的に話し声や笑い声が大きくなることもあり、周囲の人への注意が散漫になりがちです。そこに酔いが手伝えば、なおさら迷惑行為につながる可能性が高くなります。

 打ちっぱなし練習場を利用する際は、飲酒をしないことはもちろん、周囲のゴルファーの迷惑にならないよう、マナーやエチケットを守った行動をとることが重要です。

ピーコックブルー