ゴルフ練習場では、基本的にボールを打ってスイングの反復練習を行いますが、時には素振りをしてフォームの確認をしたいものです。練習場の打席で、入念に素振りを行っても良いのでしょうか?

配慮すべきは「ほかの利用者の迷惑になっていないか」

 ボールを打ってスイングの反復練習を行えるゴルフ練習場には、主に「時間貸し」と「ボール貸し」の2つの料金システムがあります。

他のゴルファーにも配慮した練習場の活用を 写真:AC
他のゴルファーにも配慮した練習場の活用を 写真:AC

 時間貸しは「打ち放題」と表記されることも多く、打席に対して「1時間〇〇円」などといった形式で料金を支払うシステムです。

 一方、ボール貸しは、ボールに対して「1球〇〇円」「30球〇〇円」などと料金を支払うシステムです。なお、打席の利用時間には上限が定められていないことがほとんどです。

 時間貸しは、何球打っても料金が変わらないため、万が一、ミスショットをしてしまっても損した気分にはならないものですが、ボール貸しの場合はそうはいきません。

 特に、まだフォームが定まっておらず、一球一球のスイングが不安定なビギナーの場合は、限られた個数のボールをなるべく無駄にせず、打ちたいと思うこともあるでしょう。人によってはボールを打つ練習に加え、素振りを織り交ぜている人も多いかもしれません。スイングが不安定なビギナーであればあるほど、おのずと素振りの回数も増えてしまうはずです。

 さて、ボール貸しで時間に制約がないとはいえ、素振りを長時間行うことによって、打席を占領してしまうのはいかがなものでしょうか。

 東京都世田谷区のゴルフ練習場・千歳ゴルフセンターの代表である横山雅也氏は、このような利用方法について次のように話します。

「確かに、ボール貸しは何時間利用しても良いという前提のプランではありますが、配慮していただくべきは『ほかのお客さまの迷惑になっていないか』という点です」

「例えば、練習場の真ん中の打席で、長時間ボールを打たずに素振りばかりしていると、ほかのお客さまからの視線を集めることになるかもしれません。素振りをする時間や回数は、常識の範囲内にしていただくのがマナーやエチケット的に良いでしょう」

 特に都心の練習場では、休日に打席が混み合っていることも多く、次の人が順番待ちをしている場合もあります。そうした中で、ボールを打たず素振りばかりをしている姿は、周りのゴルファーから見て気分の良いものではないはずです。

 素振り自体が禁止されていることはありませんが、ほかのゴルファーのことを考えると、長時間の素振りは良いものとは言えません。

 スイングに不安があるビギナーでも、練習場はあくまでもボールを打つ練習をする場所であることを認識し、長時間の素振りは他の場所を活用するようにしましょう。

 多くのゴルファーが、円滑に気持ちよく練習場を利用できるよう、モラルある行動を取ることが重要です。

自分に合った練習方法を見つけることが重要

 ただ、前述したように、練習場で素振りが禁止されているということはなく、実際に素振りを織り交ぜながらボールを打っている人も少なくありません。

 レッスンプロの村井良行氏は、素振りについて次のように話します。

「自分が何を練習したいのかによって、素振りの必要性は変わってきます。実際のラウンドを想定した練習では、2回素振りしてからボールを打つなど、自分がプレーする際のルーティンを再現した練習を行うのが適切です」

「また、スイングの反復練習を行う際にも、時には確認として数回、素振りを取り入れるのが良いでしょう」

 このように、素振りはやみくもに行うのではなく、必要に応じて取り入れるのが良さそうです。実践を想定した練習では、普段のルーティンを意識し、ラウンド時とできるだけ同じモーションを行うように心がけましょう。

 さらに、村井氏は素振りについて次のように話を続けます。

「例えば、50球分のボール貸しで練習場に行き、素振りを多めに3時間練習をしたとしても、それでスイングが上達していなくては時間をかけた意味がありません」

「練習時間やスイングの回数ではなく、限られた時間の中でどれだけ上達できたかというところが重要かと思います。自分にとって効率の良い練習方法を見つけることがベストです」

 また、素振り自体が禁止されているわけではないため、数回程度、確認のために素振りを取り入れることはマナー違反になりませんが、いかなる場合でも、練習場の打席で長時間素振りを行うのは、マナーの観点から見て適切な行為とは言えません。

 素振りが自分に適していると思う人は、安全が確保された広い場所や自宅の庭などで行い、練習場ではボールを打つ練習をメインするのがエチケットと言えそうです。

ピーコックブルー