アイアンやドライバーのグリップは変えるものの、パターのグリップは変えたことがないというゴルファーは多いかもしれません。パターのグリップを交換すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
自分に合ったグリップを見つけるべし
ゴルフクラブのグリップは消耗品なので、一定期間使用したら交換する必要があります。

クラフトマン兼レッスンプロの関浩太郎氏は「アイアンやドライバーのグリップは、2年ほどで劣化してきます。グリップ部分の柔軟性がなくなり、ゴムとしての性能を失っていくほか、衝撃を吸収する能力もなくなってしまうので、手首への負担が大きくなってしまいます」と話します。
グリップが劣化して本来の性能が発揮できなくなると、手が滑りやすくなってしまい、スイング軌道やリズムが乱れ、打球の方向性が定まらない要因になります。
ショットに重大な影響を与えるグリップですが、パターに関しても定期的にグリップを交換するべきなのでしょうか。
パターの場合は、ドライバーやアイアンのショットに比べて力強くスイングするクラブではないので、グリップの交換頻度はそこまで多くないのではと考えるかもしれません。
このことについて関氏は、以下のように話します。
「パターは、速いスピードでスイングするクラブではないので、アイアンやドライバーのように2年おきに変える必要は基本的にありません」
「このように劣化に関しては問題ないのですが、パターのグリップにも、太さや柔らかさの異なるさまざまな種類が存在しているので、自分が打ちやすいものに変えてみるのも良いでしょう」
グリップの種類はパッティングにどのような影響を及ぼすのでしょうか。関氏は以下のように話します。
「ショートパットが苦手で方向性が合わせにくい人は、太いグリップがオススメです。フェース面を目標に対してスクエアに保ちやすく、ボールを真っすぐ打ち出しやすくなるはずです」
「一方、ロングパットで距離感が合わずに3パットしてしまう人は、細いグリップのほうが打感がダイレクトに伝わり繊細なタッチを出しやすいので、合わせやすくなるでしょう」
ビギナーにオススメはラバーのグリップ
さらに「ビギナーには、ラバーのグリップがオススメです」と関氏は話します。
「ビギナーはパッティングのミート率が低い人が多いので、ラバーグリップがオススメです。特に、ラバーグリップの中でも柔らかめのものが良いでしょう」
「コードグリップやレザーグリップという種類のものがありますが、柔らかく滑りにくいラバーグリップがミスに寛容でビギナー向けになっています」
ラバーグリップとは、ゴムでつくられているグリップのことを指し、フィットしやすいため、手が乾燥しがちな人にもオススメです。
一方、コードグリップは、ラバーグリップよりも硬いことが特徴で、雨天などで濡れた際でもフィットしやすいことが特徴です。
ほかにも、パターグリップには、大きく分けて「テーパー型」と「ノンテーパー型」の2種類が存在します。
テーパー型とはヘッド方向に向けて細くなっていくグリップを指し、ノンテーパー型は太さが均一のグリップのこと指します。
関氏は「テーパー型が主流で、ノンテーパー型は少数派です。キャリアが長い人やプロでスイングをあまりいじりたくないという人が使っているケースが多いです」と話します。
このように、パターのグリップといっても、さまざまな種類のものが存在します。
何を使おうか迷っている人は、まずはラバーグリップのテーパー型など、一般的なグリップを試してみて、キャリアを積みながら自分に合ったものを探していくのが良いでしょう。
ピーコックブルー