三井住友VISA太平洋マスターズで約3年ぶりの復活優勝を遂げた石川遼。男子プロとしては珍しくアイアンが4本しか入っていませんが、これは9番とPWを同等のロフトの単品ウェッジに置き換えたからです。

「9番アイアンを打つイメージがなくなってきた」

 過去に2勝しているほど相性が良い三井住友VISA太平洋マスターズで、約3年ぶりの復活優勝を遂げた石川遼。ここ1、2年はスイング改造にも取り組んでいましたが、セッティングも3年前とは大きく変わっていました。

三井住友VISA太平洋マスターズで3年ぶりに優勝した石川遼 写真:JGTOimages
三井住友VISA太平洋マスターズで3年ぶりに優勝した石川遼 写真:JGTOimages

 前回、石川遼が優勝したのは2019年のゴルフ日本シリーズJTカップ。その時は4番からPWまでをアイアンセットで揃えて、2本のウェッジを入れているオーソドックスなセッティングでした。しかし、翌年からはPWを抜いて46度前後のウェッジを使うようになりました。

 そして今シーズンはさらに9番アイアンを抜いて43度のウェッジを投入。その結果、アイアンが4本でウェッジが5本という個性的なセッティングになりました。優勝した直後にウェッジ5本にした効果を聞かれた石川は次のように語っています。

「(ウェッジ5本は)1年間終わってみて、改めて総括したいと思っていますが、かなり定着してきて、9番アイアンを打つイメージがなくなってきました。その分、8番アイアンの仕事が増えたかなと思います」

 今シーズンの開幕戦、東建ホームメイトカップからウェッジを5本にしていた石川。開幕戦でもその狙いについて語っていました。

「8番アイアンまでしかアイアンを入れないセッティングにしたのは、8番を打つ距離と43度のウェッジで打つ距離で明確に区切りをつけて、ウェッジを持ったときは、そこから1回(ワンパット)で上がるんだというのをメンタル的に植えつけるようにしたいと思ったからです」

 ちなみに43度のウェッジでは146ヤードの距離を想定しているようです。

 また、今シーズン途中から替えたのがシャフトです。5月のアジアパシフィックダイヤモンドカップからドライバーのシャフトをグラファイトデザインの新作「ツアーAD CQ」に変更。このシャフトは今までのツアーADシリーズに比べると打球が上がりやすく、つかまりが良いのが特徴。その特性が石川遼の新スイングにうまくマッチしたのでしょう。

 もう1つ、石川遼が替えたのがグリップです。今年の春頃からグリップをゴルフプライドの「MCCチームス」に変更しました。このグリップの特徴は素材が柔らかくなっているので、柔らかい状態を長くキープすることができること。石川遼はそのフィーリングを気に入ったようです。

 15歳で衝撃のデビューを飾ってから約15年。31歳を迎えた石川遼がどんなセッティングで今後活躍していくかにも注目です。

2022 石川遼の最新セッティング

1W:ローグST MAX LS(ロフト/10.5度 シャフト/ツアーAD CQ-60X)3W:ローグSTトリプルダイヤモンドT3U:APEX UW(19度)4U:APEX UW(23度)5I-8I:APEX TCB43度:ジョーズフォージドプロト48、52、56度:ジョーズフォージド60度:ジョーズ ロウPT:オデッセイ TRI-HOT 5Kスリーボール:クロムソフトX

野中真一