マジェスティゴルフから新発売された「MAJESTY Royale」シリーズ。ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッド、アイアンを昨年50歳になったシニアゴルファーでもある筒康博コーチが試打しました。
軽量ヘッドなのに上下左右MOIが大幅アップでやさしいドライバー
マジェスティゴルフ「MAJESTY Royale(マジェスティロイヤル)」の2023モデル発表会にお邪魔しました。対象ターゲットであるリアルシニアゴルファーとして、いつも以上に正直に試打したいと思います。

まず「軽量クラブ」は、シニアゴルファーに限らずヘッドスピードやボールスピードに貢献する重要な要素になります。一方で「自分の力で飛ばしたいワガママ」もわずかながらあることも事実。
ドライバーには「簡単につかまる」、「上がる」だけではなく「力強い弾道」も求めています。安っぽいデザインのドライバーには興味がありませんが、「マジェスティロイヤル」ドライバーのデザインには嫌味ではない「上品さ」を感じました。
つかまって上がりやすく「ドローボールが打ちやすい」のはもちろんですが、軽量ドライバーでは難しい左右MOI(慣性モーメント)と上下MOIが大幅アップされていてビックリしました。

具体的には、弾道の高さとスピン量の再現性が非常に高く、ミスヒットしてもナイスショット時のデータと遜色ない安定感に優れていました。また、高強度レジンを採用し手元側にタングステンシートを配した専用シャフトは、切り返し時のしなりと復元がどんなスイングテンポでも合うようにできていて、フィニッシュまで振り切れるのも印象的でした。
年齢やパワーで選ぶというより、安定したボールスピードとキャリーが欲しいシニアゴルファーには、上質なプレーを提供してくれそうです。
セカンドショットでも距離が出せるフェアウェイウッド&ハイブリッド
ヘッド全体の60%以上の重量をソール下部に集中させたフェアウェイウッド&ハイブリッドは、とにかくフェース上下のスィートエリアの寛容性の高さ「ボールの拾いやすさ」として体感できました。

クラブ全体としてもスッキリとしながら落ち着いたデザインが、アドレス時の安心感に繋がります。不安なく軽快にスイングできるフェアウェイウッドとハイブリッドは、コースで更にプレーを向上させてくれるでしょう。
飛距離を求める人ほどドライバーばかりに執着する傾向がありますが、コースにおいてはセカンドショットを含めたプレーディスタンスが重要になります。
フェアウェイウッドやハイブリッドは「待ちチョロ」が出やすいクラブですが、軽量化かつ超低重心ヘッドの効果で、ミスを軽減しナイスショットを打ちやすくしてくれています。
「飛ぶ」「止まる」が明確なアイアン
飛距離が欲しいシニアゴルファーも、ロフトを立てただけのぶっ飛びアイアンにはウンザリしているかも知れません。なぜなら、いくら飛んでも短い番手まで「何ヤード飛ぶか分からない」ではコースで使い物にならないからです。
今回は7番アイアンの他にピッチングウェッジ(PW)とサンドウェッジ(SW)も試打させていただきました。高さと飛距離がしっかり出る7番アイアン〜PWに対し、SWではフェースにくっきりボールの跡がつくほど食いついてくれて、メリハリのよさを体感しました。

セットの中で「飛距離の欲しい番手は飛ばす」に加えて、「飛びすぎて欲しくない番手は飛ばしすぎない」というバランスのよさは、今までにはなかった設計ではないでしょうか。
また高額ブランドながら「コンボキャンペーン」で購入することができるのも、今までのマジェスティブランドにはなかった進化です。ドライバー購入で対象フェアウェイウッドまたはハイブリッドが1本、アイアンセット購入で対象ハイブリッドが2本「無料で追加」できるので非常にお得。
40年前だってプロモデルアイアンがスチールシャフト装着で40万近くしていたのですから、現在の物価を考えると史上一番コスパの高いマジェスティロイヤルと言えるかも知れません。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数露出するほか、「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン「FITTING」編集長を務める。
猿場トール