昨年末の発売後からプロアマ問わず大人気のピン「G430」シリーズ。ドライバーや3番5番ウッドは自分で選べても、ショートウッドやハイブリッドはどんな基準で選べばいいのでしょうか? インドアゴルフレンジKzの小坂支配人と筒康博ヘッドコーチが試打をとおして議論しました。
豊富なラインアップのピン「G430」FW&HBはどう選ぶ?
昨年発表されたピン「G430」シリーズは、発売直後から大人気。「激飛」を実感できるドライバーや3番ウッドは自分で選べても、セカンドショットで使用するショートウッドやハイブリッドの番手はラインアップが豊富なだけに迷ってしまいます。

今回は「G430 MAXフェアウェイウッド9番(24度)」と「G430ハイブリッド4番(22度)、5番(26度)」を、インドゴルフレンジKz支配人・小坂さんと筒ヘッドコーチが試打しました。
ロフトが近しい3本のクラブ長さは、9番ウッドが41.5インチ(アルタ J CB ブラック)、4番ハイブリッドは39.75インチ、5番ハイブリッドが39.25インチ(アルタ J CB ブラック)でロフトが大きいショートウッドの方がクラブは長くなっています。
クラブの長さで選ぶのもアリ
飛ばし屋の小坂さんは、クラブ選手権などにも出場する競技ゴルファー。そんな小坂さんでも「確実にナイスショットが打てるハイブリッドや7番ウッドをバッグに入れています。ロングアイアンよりボールが上がりやすく、ラフや傾斜からでも積極的にグリーンを狙えるクラブだからです」という。
カーボンクラウン採用でさらに低重心になった「G430 MAXフェアウェイウッド」「G430ハイブリッド」を試打。ロフトが大きいにも関わらず、最適な弾道高さとスピン量で「とにかくキャリー距離の再現性が高い」と小坂さんは絶賛。

ショートウッドとハイブリッドではどちらが好みですか、の問いには、「長いシャフトが好みであれば、ヘッドスピードと高弾道を作りやすい9番ウッドがいいと思います。私はクラブが短いぶん、しっかりインパクトできるハイブリッドが好みです。ショートアイアンと同等レベルでピンを狙っていけそうです」とハイブリッドに軍配を上げました。
近いロフトでも弾道は別物! フェアウェイウッドとハイブリッドの重心設計
筒コーチはフェアウェイウッド、ハイブリッドに関して、「それぞれのヘッド特性と弾道イメージが異なるのでは?」と分析。ヘッドの「重心角」を計測してみると、近しいロフトながら、フェアウェイウッドの方が重心角は大きいことが分かりました。
「フェアウェイウッドはクラブ長と大きな重心角で、高弾道が出やすくなっています。クラブが長いぶん、ヘッドスピード出しやすくなっています」

「一方ハイブリッドは、クラブ長もアイアン寄りになっていますしヘッドの重心角もフェアウェイウッドに比べると小さくなっています。浅重心というほどではないですが、フェアウェイウッドに比べ打出角やスピンを抑えやすくなっています。しかしアイアンやクロスオーバー(アイアン型ユーティリティー)に比べると、大きな重心角でつかまりもいいです」(筒)
豊富なラインアップだからこそ「少しずつ異なる性能」を引き出せるピン「G430」シリーズ。セカンドショットや長いパー3でも活躍できるショートウッドやハイブリッドも、自分のプレースタイルに合ったものを選んで欲しいです。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数露出するほか、「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン「FITTING」編集長を務める。
猿場トール