市街地においては、1階打席と2階打席が存在するゴルフ練習場がほとんどですが、なぜそれぞれ料金が異なるのでしょうか?
2階打席は1階打席より人気がない
打ちっぱなしで練習をする際は、まず受付で打席を選択して打席料金を支払います。昨今ではゴルフ練習場が混雑していることも多いので、打席が空くまで30分〜1時間ほど待つ場合もあります。

ゴルフ練習場にはさまざまな種類があり、100ヤード以内の小型の練習場もあれば、200ヤードを超える大型の練習場も存在します。
小型、大型ともに1階打席と2階打席がある場合、それぞれ料金が異なります。稀にある3階建ての場合も高い階ほど安くなるのが一般的です。なぜ、1階打席と2階打席で料金が異なるのでしょうか?
東京都世田谷区の千歳ゴルフセンター代表で、全日本ゴルフ練習場連盟会長を務める横山雅也氏は、以下のように話します。
「1階打席は2階打席と比べて、本コースに近い目線で練習することができるのでゴルファーからの需要が高いです。1階打席に人が集中しやすいので、あえて2階打席の料金を低く設定して、お客さんを分散させたいという意図があります」
「平日も、土日や祝日に比べるとお客さんは減るので、料金を安く設定しているところが多いですし、昼と夜でも料金が変わります。特に早朝練習は、料金を安く設定している練習場が多いです。早朝は無人で営業できるような状態にしておいて、人件費を削減しているぶん、料金を低くしている練習場も存在します」
ビギナーは2階打席がおすすめの理由

このように、ゴルフ練習場の打席はゴルファーの需要と供給によって料金が設定されています。また、基本的には1階打席を好むゴルファーは多いですが、スイングが確立されていないビギナーの場合は、あえて2階打席を選択すると上達につながりやすいと、レッスンプロの山本昌夫氏は話します。
「高所が苦手な人でなければ、2階で練習するのがオススメです。1階に比べてボールが見やすいですし、高さがあるところから打ち下ろすぶん、ボールが飛ぶ感覚を味わいやすくなります」
「ビギナーの場合は、ボールを上げたいという気持ちが強くなりすぎてしまい、自然としゃくり打ちになってしまうことも多々あります。一度しゃくり打ちの癖が付いてしまうと、戻すのはなかなか難しいです。誤った癖が付きづらいという意味でも、スイングが確立されるまでは2階で練習したほうがいいと思います」
2階打席はゴルファーからの需要が低く、料金も安く設定されていることがほとんどなので、メリットが少ないと決めつけている人は多いかもしれませんが、特にゴルフ経験が浅い人にはおすすめと言えます。
また、周りのゴルファーからの視線が気になるという人にも、2階打席がおすすめです。1階打席の中でも中央付近はどうしても目立ちやすい位置になるので、ボールを打つことに慣れていない人の場合は、プレッシャーに感じる人もいます。
横山氏は、「1階打席の中央付近はベランゴルファーや常連ゴルファーが選択することが多いです」と話します。
2階打席は比較的にビギナーも多いですし、さらに端のほうの打席を選択すれば、人目をそこまで気にせずに練習できそうです。
ゴルフ練習場は独特な雰囲気があるので、初めて行く人のなかには、落ち着いて練習ができないと感じる人もいます。友人やベテランゴルファーと一緒に訪れるようにしたり、目立ちにくい打席を選択したりすると、ビギナーでも心置きなく練習できるかもしれません。
ピーコックブルー