ゴルフ場を選ぶ際は、パー5のスタートホールや打ち上げホールを控えて、晴れの日にラウンドすることが重要?
スタートホールがパー5だと苦戦する可能性が高い
2023年に入ってからスコア140前後の人と一緒にラウンドする機会が何回かありました。初心者がゴルフを楽しいと感じ、長く続けてくれるとゴルフ人口が増えるので、できる限りサポートしたいです。

練習場で2〜3球に1球程度の割合でそれなりのショットが打てるようになった人がコースでラウンドすると、スコアは140前後になる印象があります。
練習場のショットと、ゴルフ場のショットはまったく別物です。練習場では、多少ダフっても床が硬いためクラブのソールがマットの上を滑り、ボールに当たってくれます。当たり前ですが、スライスしてもフックしてもペナルティーはありません。
しかしゴルフ場では、ダフったら池や谷底、スライスでバンカー、フックしたらOBといったシチュエーションがたくさんあります。練習場で打てたそれなりのショットが4球に1球、5球に1球と、割合がどんどん減っていきます。
スコア140前後の人のプレーを見ていると、まず鬼門となるのがパー5です。
距離が長いので、それなりのショットが2〜3球出ないとグリーンに到達しません。パー5は上級者でも3打でパーオン、ミスが出ると4〜5オンになります。ミスショットが多い初心者はだいたい5〜7オンです。
そして、グリーン上もよくて2パット、距離によっては3〜4パットほどかかるので、1ホールで10打以上のビッグイニングになる確率が高くなります。
一般的なゴルフ場は18ホール中4ホールがパー5ですが、スタートホールがパー5だと初心者は苦戦する傾向があります。先日ラウンドしたゴルフ場は、アウトコースもインコースもスタートホールがパー5だったので初心者の方は大変そうでした。スコア140前後の人とラウンドするときは、スタートホールがパー4のゴルフ場を選んであげたほうがいいかもしれません。
ただし、スタートホールのパー4が打ち上げだとしたら要注意です。初心者は打ち上げホールも苦戦します。
打ち上げホールが多いゴルフ場も初心者向きではない!?

日本のゴルフ場は、丘陵地・山岳地に造成されている施設が大半です。お金をかけて造った施設は高低差をホール間で吸収し、各ホールはフラットに造成されていますが、お金をかけていない施設は打ち上げホールと打ち下ろしホールが交互に配置されています。
打ち上げホールの場合、すべてのショットでランが出ないので、キャリーの飛距離だけでグリーンにたどり着かなければなりません。
初心者でも各番手の飛距離は把握していますが、その距離はキャリーとランを合計したトータルの飛距離です。ほとんどの初心者の方はキャリーだけの飛距離は把握していません。越えると思ったバンカーにつかまり、グリーンに届くと思ったショットがショートします。そのため1〜2打ずつ多くなる傾向になります。
高低差のあるゴルフ場は、プレー料金が安いため初心者のラウンドで使いがちですが、スコアメークやプレー進行の面ではあまりおすすめできません。
また、スコア140前後の人と回ったときに雨が降ったことがありました。雨が降るとランがまったく出ないので、初心者にとって厳しいコンディションだと感じました。
例えば、晴れている日であれば7番アイアンがトップして100ヤードくらい転がりそうなショットが、水たまりで“ザザザッ”とブレーキがかかり、30〜50ヤードで止まってしまいます。この現象がパー3を除く14ホールのフェアウェイで毎回発生していたので、晴れていれば各ホール1〜2打ずつ少ない打数でホールアウトできたかもしれません。
せめてもの救いは本人が楽しそうにプレーしていたので、次回は降水確率0%の日にラウンドさせてあげたいです。
ゴルフはプレーするゴルフ場のレイアウトやメンテナンス、雨や風などの天候のコンディション、一緒に回るメンバーによってラウンドの楽しさが変わります。ゴルフ場を選ぶ際は、スタートホールがパー5や打ち上げホールを控えて、晴れの日に回れるともっと初心者も楽しめると思います。
基本的には、プレー料金が高いほどゴルフ場の質が優れる傾向にありますが、初心者には金銭的な負担が大きいと感じる可能性もあるため、費用対効果のバランスを考えながら初心者のラウンドに向いているゴルフ場を探してあげると、ラウンドの楽しさが倍増しそうです。
保井友秀