今、巷ではどんなアイテムが売れているのか、なぜ売れているのか? そんなゴルフ界のトレンドを探るべく、有賀園ゴルフで、売れ筋商品のランキング調査。アイテム別に毎週、レポートをお届けします! 今回は2023年2月の高価格帯(3000円以上)ボール売れ筋ランキングです。

有賀園ゴルフで2023年2月に売れた高価格帯ボールベスト5

 今、売れている1ダース3000円以上の高価格帯ボールはどのモデルなのか徹底調査。ランキングは有賀園ゴルフ全店舗、ネットショップも含めての売上本数で、マークダウン商品をのぞいて算出してもらいました。最新のギアトレンドが一目で分かります。

第1位 タイトリストプロV1(アクシネットジャパン)

タイトリストプロV1(アクシネットジャパン)
タイトリストプロV1(アクシネットジャパン)

 コア内部から外側に向かって剛性を高めた新開発のハイグラディエントコアと、弾力性が高く剛性に優れたケース層が、速いボール初速を生み出しバックスピン量を低減。ロングゲームでの進化した飛距離性能を実現。グリーン周りではよりソフトな打感で、優れたスピンコントロール性能を発揮します。2023年2月3日発売。ウレタン・エラストマー・カバー 3ピース。オープン価格(実勢価格:7150円、税込み)

フィーリングを変えずに性能をアップさせた人気モデル

 相変わらずの人気ですね。打感などのフィーリングを変えずに、飛距離やスピン量などの性能を高めているので、ずっと使い続けたくなるアイテムなのだと思います。

 モデルチェンジをしても、ボールは「V1」と決めている方が多く、お客様からは「やっと新しいのが出た」という声も多く届いていますし、オンネームでのご注文も数多くいただいています。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第2位 タイトリストプロV1X(アクシネットジャパン)

タイトリストプロV1X(アクシネットジャパン)
タイトリストプロV1X(アクシネットジャパン)

 インナーコアをより大きく進化させ、さらにコア内部から外側に向かって剛性を高めた新開発のハイグラディエントコアと、弾力性が高く剛性に優れたケース層が、速いボール初速を生み出しバックスピン量を低減。すべてのショットで、ソフトで芯を感じる打感を可能にした4ピースボールです。2023年2月3日発売。ウレタン・エラストマー・カバー 4ピース。オープン価格(実勢価格:7150円、税込み)

ヘッドスピードを問わずツアー系ボールとして人気を集めそう

 今回の「V1X」はかなり注目しています。こちらは4ピースボールで、コアが2層になっています。

 これをつぶすことで、飛距離性能を高める効果があるのですが、女性のヘッドスピードでもそれをかなえることができるとのこと。

 今後、かなり幅広い層から支持を集めそうで、「V1」と人気が逆転しそうという声も聞かれているほどです。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第3位 TOUR B XS(ブリヂストンゴルフ)

TOUR B XS(ブリヂストンゴルフ)
TOUR B XS(ブリヂストンゴルフ)

 世界のトッププロからの「飛んで、止まる」という要求性能に応えたツアー系のアプローチスピン重視タイプのボールです。ドライバーショットでは高初速と低スピンによる優れた飛距離性能を追求。アプローチショットでは、低初速の非常に高いスピン性能に加え、「乗り感」を進化させたバランスのよさが魅力です。2022年2月11日発売。リアクティブiQ・ウレタンカバー 3ピース。オープン価格(実勢価格:6930円、税込み)

1度使うとリピーターになってしまうバランスのいいボール

 昨年8月のランキングでは、4位に甘んじていたのですが、今回は3位にランクインしました。

 硬くもなく、柔らかすぎる感じもない、ほどよい打感で、飛距離が出てスピンも入ります。

 ヘッドスピードを問わずに、性能を体感できると、1度購入した方がリピーターになる確率が高いモデルです。新作ではありませんが、ずっと安定して売れています。(有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長)

第4位 スリクソンZ-STAR XV(ダンロップ)

スリクソンZ-STAR XV(ダンロップ)
スリクソンZ-STAR XV(ダンロップ)

 コア中心部の硬度変化を大きくすることでボール初速を高め、ドライバーの飛距離性能を向上。さらに、コア全体の3分の2付近の硬度を高めることでアイアンのスピン量も高めました。前モデルでは二層コアでのみ達成可能であった硬度分布を単層コアで実現させ、フィーリングも向上しています。2023年2月10日発売。高耐久0.5ミリ極薄スーパーソフトウレタンカバー 3ピース。オープン価格(実勢価格:6930円、税込み)

第5位 TOUR B X(ブリヂストンゴルフ)

TOUR B X(ブリヂストンゴルフ)
TOUR B X(ブリヂストンゴルフ)

 芯を感じるしっかりした打感で、風に強い優れた飛びとスピン性能の高さのバランスが魅力のモデル。ドライバーショットでは、高初速と低スピンによる非常に優れた飛距離性能を追求。アプローチショットでは、低初速の高いスピン性能に加え、「乗り感」が進化。ツアー系のアプローチスピン重視タイプのボールです。2022年2月11日発売。リアクティブiQ・ウレタンカバー 3ピース。オープン価格(実勢価格:6930円、税込み)

「ヘッドスピードが遅くてもツアー系ボールを使い続けて欲しい」(小室店長)

 タイトリスト、スリクソンの2023年モデルが出そろいました。新作もやはりタイトリストの「プロV1」が強いですね。不動の首位を守り続けています。

 ただ、今回は「プロV1 X」にかなり注目しています。今まで、速いヘッドスピードのプレーヤー限定というイメージが強かったのですが、メーカーの担当者から詳しく話を聞いたところ、2層のコアはヘッドスピードが速くなくてもつぶせて、復元させられるので飛距離性能が得られるし、自社開発のウレタンカバーでしっかりスピンも入れられるので、幅広い層がその性能を体感できそうです。

 スリクソンは「Z STAR」、「Z STAR XV」、「Z STAR ダイヤモンド」の3種類をラインアップしました。もともと「ダイヤモンド」は限定モデルだったのですが、評判がよく、今回、レギュラー化されましたが、新作も高く評価されています。4位というランキングは、種類が多いせいで、人気が割れたのかもしれませんね。

 最近のボールは高スピン化が図られているように思います。これは、クラブのほうが低スピン性能を追求しているために、スピン不足に陥ってしまうことを防ぐ目的があるのかもしれません。適正なスピン量はゴルフにとって大切な要素ですからね。

 ツアー系ボールの魅力は、スピン性能が体感できる部分にあると思います。最近、ヘッドスピードが落ちてきたから、ディスタンス系のボールに変えようかな? と相談されるお客様もいらっしゃるのですが、必ず「諦めないでください!」とお伝えします。

 適正なスピンが得られないと、アイアンショットやアプローチがグリーンで止まりにくくなります。ヘッドスピードがなくても、飛距離性能も得られるし、いいパフォーマンスを得たいのであれば、ツアー系ボールを使い続けることをオススメしています。

※ランキングは、有賀園ゴルフ全店舗、ネットショップも含めての売上総数で算出してもらいました。実勢価格は有賀園ゴルフでの最新販売価格です。取材協力:有賀園ゴルフNEW杉並店

下山江美