米女子ツアー、コグニザント・ファウンダーズ・カップ最終日、西村優菜は31位タイで大会を終え、出場優先順位を見直すリシャッフルでカテゴリーのアップに成功した。

出場優先順位を見直すリシャッフルが待つ節目の大会

◆米国女子プロゴルフ<コグニザント・ファウンダーズ・カップ 5月11〜14日 アッパーモンクレアCC(ニュージャージー州) 6656ヤード・パー71>

 西村優菜が米ツアーでの出場カテゴリーをアップさせた。

コグニザント・ファウンダーズ・カップ最終日をプレーする西村優菜 写真:Getty Images
コグニザント・ファウンダーズ・カップ最終日をプレーする西村優菜 写真:Getty Images

 米女子ツアー、コグニザント・ファウンダーズ・カップは、終了後に出場優先順位を見直すリシャッフルが待つ節目の大会だ。

 特に、昨年の米ツアーQシリーズ24位で20位以内の「カテゴリー14」を逃し、「カテゴリー15」で序盤の出場権が限られた西村にとっては大切な大会だった。ここまでの結果でCMEグループポイント80位以内に入れるかどうかで天と地ほどの差が出る。80位以内なら「カテゴリー8」、81位以下なら「カテゴリー13」になってしまうからだ。西村は2週前のJMイーグルLA選手権で17位タイとなり、ポイントレース、CMEグループランキング77位に浮上していた。今大会はまさに正念場となった。

 初日、6オーバー131位と出遅れたが、2日目に5アンダーと巻き返し、53位タイで何とか予選を通過。3日目も2つスコアを伸ばして、通算1アンダー33位タイで最終日に臨んだ。

 16番まで2バーディー、1ボギーとまずまずのプレーだったが、難ホールが続く終盤で苦しむ。17番ボギーの後、18番ではグリーン奥から寄せ切れず、8メートルを3パット。ダブルボギーの上がりで通算1オーバー。31位タイで大会を終えた。

 それでも、CMEランキングは74位となり、80位以内はキープ。「カテゴリー8」にランクアップする当面の目標は達成した。だが、晴れやかな笑顔というわけにいかないのは、上り2ホールで思うようなプレーができなかったから。「悔しいですね。どういう体の動きをしたらショットが修正できるのか分からずにやっていて、最後はスイングするのが怖くて」という中でのギリギリのプレーだったからだ。

 それでも「よかったこともありますし、最後、崩れてしまったところは日本で調整してまたアメリカで頑張ります」と、気持ちを切り替えた。QTで20位以内に入れなかった時には大泣きしていた西村だが、もはや泣いている場合ではない。凛とした表情で、中盤戦以降のチャンスに懸ける。

 西村同様、QTからのルーキー、勝みなみもリシャフルの対象だったが、こちらはQT5位で、出場できる試合が西村より多かった。今大会は予選落ちしたが、ランキング72位で「カテゴリー8」を維持している。

 試合は、通算13アンダーでプレーオフの末、コ・ジンヨンがミンジー・リーを下して優勝。畑岡奈紗は通算6アンダーで8位に入っている。他に笹生優花が出場していたが、予選2日間で姿を消している。

西村 優菜(にしむら・ゆな)

2000年8月4日生まれ、大阪府出身。2019年のプロテストに合格し、翌年の「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」でプロ初勝利。21年は「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」でメジャー優勝を飾るなど年間3勝をマーク。22年は国内ツアーで2勝を挙げるなど賞金ランキング2位、メルセデス・ランキング5位でシーズンを終えた。スターツ所属。

e!Golf編集部