ゴルフは長時間屋外でプレーすることもあって、肌へのダメージは意外と深刻なものです。10年後の自分を後悔しないために、今から始められる肌ケアのポイントをエステサロン「リリーガーデニア」のオーナーセラピスト・生出和恵が紹介します。

汗をかいたら「日焼け止め」は必ず塗り直す

 1ラウンドのプレー時間は、週末や休日など混んでいる営業日であれば5時間くらいかかることも珍しくありません。ラウンド中は日陰になる場所が少なく、直射日光のもとで長時間にわたってプレーするケースがほとんどでしょう。

これからの季節は特に紫外線が強い… 写真:AC
これからの季節は特に紫外線が強い… 写真:AC

 そのため、1年を通してラウンドをするゴルフ好きにとって、お肌の大敵でもある紫外線対策は欠かせません。

 紫外線を浴びると、シミやそばかすなどの原因になるメラニン色素が生成されるほか、コラーゲンやエラスチンといった繊維状のタンパク質が破壊され、肌のハリや弾力が低下し、しわやたるみが生じます。また、紫外線は肌の抗酸化物質を減少させ、免疫力が低下し、肌荒れや乾燥などの原因になることがあります。

 これからの季節は特に紫外線も強くなるため、男女を問わずゴルファーにとって肌のケアは必須。ラウンド前には必ず「日焼け止め」を塗って、紫外線から肌を守りましょう。

 ゴルフで汗をかくことを考慮すると、ウォータープルーフのものを使用し、2時間に1度程度(通常は3時間に1度)の頻度で塗り直すことがオススメ。レジャー紫外線とも呼ばれるUVB(紫外線B波)に強い、SPF30以上の日焼け止めを使いましょう。汗をかいた後やタオルで拭いた後は、できるだけ早めに日焼け止めを再塗布することが重要です。

 ラウンド中に塗り直す場合は、スプレータイプの日焼け止めが便利かもしれません。ラウンドの合間にもサッと塗れるので、クリームタイプや乳液タイプに比べて手のひらに残りにくく、ショットに与える影響も少ないと言えるでしょう。

お風呂上がりの肌ケアは必須

乾燥を防ぐためにも保湿は欠かせない 写真:AC
乾燥を防ぐためにも保湿は欠かせない 写真:AC

 ラウンド後にはクラブハウスの大浴場につかる人も多いはず。熱いお湯は避け、ぬるめのお湯でゆっくりと温まるようにしましょう。また、体を洗う際、日焼け止めの種類によっては落ちにくいものもあるので、クレンジング剤などを使ってしっかり落とすようにしてください。強い力でゴシゴシとこすってしまうと、肌トラブルにつながる可能性もあるため注意が必要です。

 お風呂上がりの肌は乾燥に気をつける必要があります。保湿剤は肌に優しいものを選び、顔や体全体に塗布するようにしましょう。保湿剤を塗布する前に、化粧水や美容液などを使用して肌を整えると保湿効果がアップします。さらに、保湿剤を塗布した後は肌に水分を閉じ込めるために、オイルやクリームを塗布するのもオススメです。

 肌のダメージが気になる場合は、セラミドやビタミンCなどの成分が含まれたスキンケア製品を使用することも効果的。セラミドは肌のバリア機能を担う成分で、保湿効果を高めることで肌荒れや乾燥を防ぐ効果が期待できます。

 ビタミンCは肌のターンオーバーを促進する効果があります。肌の熱感を冷やすためのクーリングと併せて、ゴルフ後にはビタミンCの内服やビタミンCを含んだパックなどを積極的に行うとなお良いでしょう。

 紫外線と乾燥の影響を受けやすいゴルファーは、ラウンド中に限らず日々のスキンケアが健康な肌を維持するための重要なカギになります。適切なケアを適切なタイミングで行い、肌への影響についても意識を向けることが大切であると言えそうです。

監修:銀座アイグラッドクリニック 理事長・院長 乾雅人

東京大学医学部医学科を卒業。20年銀座アイグラッドクリニック開業。21年医療法人社団 創雅会を設立。

LUIS FIELD