スパイダー×トラスホーゼル×ウエート調整機能という最強の組み合わせが話題のテーラーメイド「スパイダーGT マックス トラスパター」。早速、ゴルフイラストレーターの野村タケオ氏がインプレッションしてくれました。
安定感に加え調整機能による細かいフィッティングが可能
みなさんこんにちは、ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。テーラーメイドの人気パターといえば、三角ホーゼルのトラスシリーズです。プロにもアマにも大人気ですよね。
そのトラスホーゼルを、もうひとつの人気シリーズ「スパイダー」にくっつけちゃった欲張りなモデルがあるんです。そして、今回その欲張りモデルに安定したパッティングを生み出す調整機能が付いたパターが発売されたそうなんです。
「ついにパターも可変の時代が来ちゃいました」ということで、いったいどんな効果があるのか、さっそくコースで試してみました。
調整機能の付いたパター、それがテーラーメイド「スパイダーGT MAX トラスパター」です。いわゆる「ツノ」形状のヘッドにトラスホーゼルがくっついたパターですね。
ヘッド形状はすでに発売中の「スパイダーGT ブラック TM1」にも似ていますが、こちらのほうが少し「ツノ」の部分が長いようです。
このパターの一番の特徴といえば、やはりソールにある2つのウエートが動かせるということ。このウエート1つが40グラムもあるので、動かすことで重心位置をかなり変えることができます。
ウエートを動かせるスペースの横に数字が書いてるのですが、フェース側が「3」、真ん中が「2」、そして一番後ろが「1」となっています。
一番後ろの「1」のポジションにすると、重心位置が深くなり、フェースのローテーションが抑えられ、ひっかけのミスが出にくくなります。一番前の「3」のポジションだと重心が浅くなり操作性が上がり、プッシュのミスが出にくくなります。真ん中の「2」はニュートラルなポジションなので、バランスよくヘッドが動いてくれるので、このポジションのときにどういうミスが出やすいかをチェックして、ウエート位置を変更するのがよさそうです。
自分がどんなタイプか分からない人こそ使ってほしい
まずはニュートラルな「2」のポジションで打ってみました。このポジションでもけっこうオートマチックな動きで、安定してストロークができますね。
ボールの転がりもよく、なんの不満もありません。コツっという少し乾いた打音で、打感もしっかりあるので個人的にはとても距離感が出しやすいです。
次に一番うしろの「1」のポジションで打ちました。「2」のときよりも、さらに真っすぐヘッドが動くように感じます。打音と打感は少しだけ軽くなったように感じました。
今まで大きめのマレットパターを使って、真っすぐにストロークするイメージで打っていた人はこのポジションがしっくりくるかもしれません。僕は少しヘッドの開閉をするタイプなので、このポジションだと少しストロークしにくかったです。
最後に一番前の「3」のポジションで打ちました。このポジションだとやはりフェースの開閉がしやすいです。少しアークを描くストロークの僕は、この位置が一番しっくりきますね。
打感と打音も「2」よりもしっかりしている気がしました。ボールの飛び出しも一番速いような……、これは打感と打音の影響でそう思っちゃうのかもしれませんが。
3つのポジションを打ち比べましたが、さすがに合計で80グラムのウエートが動くわけですから、ヘッドの挙動や打感、打音は変わりました。
ストロークタイプによって重心の深さを変えられるのは、とてもいいなと思いました。その日の体の調子や、グリーンの状態によって変えるのもいいかもしれません。
どのポジションでも、トラスホーゼルの効果もあって、オフセンターヒット時でもあまり転がりや方向性が悪くらないところも素晴らしいと思います。ミスへの強さは後ろにウエートを動かしたときのほうが高そうでした。
ウエートのポジションは数字の横だけでなく、レールの中であればどの位置でも固定できるので、少しずつ動かしながら好みの場所を見つければいいと思います。僕は前寄りが好きですが、一番前の「3」のところまで動かさず、「3」と「2」の間ぐらいがちょうどバランスよく打てました。
自分がどんなタイプのパターが合うのかイマイチ分からない人は、このパターで色々試すと、バッチリハマるポジションがみつかるかもしれませんね。
野村 タケオ