スコアカードホルダーは、スコアカードが挟めるようになっていたり、ロッカーキーが付いていたりします。しかし昨今では、別の役割を大きく担っているようです。

スコアカードホルダーは料金の精算とひも付いている

 クラブハウスに到着して受付を済ませると、ほとんどのゴルフ場ではロッカーキーの付いたスコアカードホルダーを渡されます。ホルダーに記載されている番号のロッカーまで移動して着替えやラウンドの準備をします。

 スコアカードはマスター室にあるので使用するゴルファーは立ち寄ってクリップペンシルと一緒に持っていきます。

スコアカードを挟むこともあるが、最近は精算の意味合いが強い
スコアカードを挟むこともあるが、最近は精算の意味合いが強い

 最近はカートナビへのスコア入力が主流になりつつあるので、スコアカードホルダーは別の役割が大きくなっているそうです。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。

「最近では、カートナビやアプリにスコアを入力するのが主流となりつつあるので、スコアカードホルダーはゴルフ場で利用した料金の精算をひも付けることが主な目的となっています」

「またセルフプレーが主流になり茶屋を廃止するコースが増えてきたため、コース内にある自販機を利用することが多くなりました。一昔前は、貴重品ロッカーに財布を預けて、必要な小銭だけポケットに入れてコースに出ていましたが、ICチップ付きのスコアカードホルダーが登場してからは、そのような面倒もなくなりました」

 ラウンド中、スコアカードホルダーを肌身離さず持っている必要がなくなったので、ハーフターン時にカートの前カゴなどに放置する人が多く、レストランで注文する際に気づいて取りに戻る光景はよくあることです。

 財布はゴルフ場内で持ち歩く必要がないので、貴重品ロッカーに入れましょう。暗証番号や指紋認証などの厳重なセキュリティが付いているので、通常のロッカーよりも安心です。

スコアカードホルダーを持ち帰ると返却するまでロッカーの利用ができない

「スコアカードホルダーはなくすと大変なことになるので、ラウンド中は小物入れなどにいれてカートのカゴに置いておくのが無難です」と飯島氏は話します。

「近年のスコアカードホルダーは大きくなってきていて、ポケットに収まりづらいものもあります。ポケットにいれておくと、スイングをした衝撃で落としてしまうことも考えられるので、小物入れなどにいれてカートカゴに置きます」

ロッカー番号で特定できるので連絡があったらすぐに返却
ロッカー番号で特定できるので連絡があったらすぐに返却

「スコアカードホルダーをそのままカートに置いておくと、カラスに持っていかれてしまう可能性もあるので、必ずなにかしらに入れてビニールなどをかぶせておくようにしましょう」

 さらにコンペでは、スコアカードホルダーを自宅に持ち帰ってしまうケースもあるそうで、飯島氏は以下のように話します。

「コンペでは、幹事に前金でお金を支払うことも珍しくないので、うっかり持ち帰ってしまうことは結構ありがちです。スコアカードホルダーを自宅に持ち帰ると、セキュリティの面から返却されるまでロッカーを利用できなくなってしまいます」

「ロッカー番号で誰が持ち帰ったか特定することができるので、連絡があった際は速やかに返却するようにしましょう」

 ラウンド終了後は、自動精算機にスコアカードホルダーをかざすことによって、1日に使用した料金をまとめて支払います。

 スコアカードホルダーには、さまざまな役割があるので初ラウンドを控えているビギナーは雑に扱うことや、なくさないように注意しましょう。

ピーコックブルー