イニャリトゥ×ジャンフランコ・ロージ監督の対談動画解禁!
映画『国境の夜想曲』

『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』と『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜』でベルリン、ヴェネチアを2作連続でドキュメンタリー映画で初めて制した名匠ジャンフランコ・ロージ監督最新作『国境の夜想曲』が2月11日(金・祝) よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国順次公開いたします。

『国境の夜想曲』はジャンフランコ・ロージ監督が 3 年以上の歳月をかけて、イラク、クルディスタン、シリア、レバノンの国境地帯で撮影した。ここでは 2001 年の 9.11 アメリカ同時多発テロ、2010 年のアラブの春に端を発し、最近ではアメリカのアフガニスタンからの撤退と、今に至るまで侵略、圧政、テロリズムにより、数多くの人々が犠牲になっている──。

ジャンフランコ・ロージ監督が、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期きせぬ奇跡)』『レヴェナント:蘇りし者』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督と対談し、『国境の夜想曲』を絶賛する動画を入手しました。
この中でイニャリトゥ監督は「『国境の夜想曲』の静謐さは、まるで俳句のようだ。感動し圧倒された」と発言し、本作に熱烈な賛辞を送っている。

●アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督とジャンフランコ・ロージ監督の対談内容

対談はそれぞれの自宅を繋いでオンラインで行われ、マグカップで何か飲み物を飲みながら話を聞く姿など、名監督二人の自室の様子も垣間見える興味深い内容になっている。その冒頭からイニャリトゥ監督は『国境の夜想曲』に賛辞を送る

アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督(以下、イニャリトゥ):
私があなたの映画を見た時、とても感動して数時間言葉が出ませんでした。なぜなら映画的な”俳句”のようなものを感じたからです。その静謐さは、本当に俳句のようで感動し圧倒されました。

続けて、イニャリトゥ監督は具体的に『国境の夜想曲』のどこに感銘を受けたのか語り始める。

イニャリトゥ:
簡単な答えも、主張もなく、もしあったとしてもうまく隠されていて通常のドキュメンタリーとは全く異なるやり方で対象に迫っています。あなたの映画は私に大きな感動を与えてくれました。映画に自分を重ねながら、沈黙の中であなたの考えを理解しようとしました。これは一般的な映画では珍しいと思いますが、私はこれこそがまさに純粋な映画だと思います。この題材の問題はすごく政治的なことですね。普通は感情がどちらか一方へ偏りがちですが、この映画が映し出す事実には余計な説明がついていないことで、とても人間的で複雑な共感を呼びます。私は本当に本当に感動しました。
『国境の夜想曲』は今の形に至るまで長い時間を費やしたと思いますが、どうやって今の俳句や詩のような純粋な作風に到達したんですか?

ロージ監督は答える。人との出会いが大きなインスピレーションになった、と。

ジャンフランコ・ロージ監督:
私はどうにかしていつも題材の中に親しみやすいものを見出すようにしています。映画の中に登場する、私が出会った人たちとも親密な関係を築いてきました。映画の中で私は国境に近づきましたがそれはとても広大な風景でした。
それで私は”国境”という生と死を分ける場所に行ったのです。それは目に見えませんが歴史が地層のように積み重なった場所です。この恐怖をどうすればいいのか?この映画を作る唯一の方法は、偶然出会った人たちを受け入れることで、私はそれに3年を費やしました。国境というのは通常分断が生まれる場所ですが、私にとっては出会いの場でした。それがこの映画のはじまりで、明確なアイデアも、台本もなく私はただ現地に行きました。人との出会いが映画のインスピレーションになったんです。また、静寂な時間を撮影することは私にとって大きな挑戦であり、とても苦労しました。それはどこにいっても存在したからです。

イニャリトゥ監督はマグカップを時折口に運びながら、まるで生徒のような面持ちでロージの話に聞き入る姿が印象的な対談だった。

イニャリトゥとジャンフランコ・ロージ監督の対談動画

映画『国境の夜想曲』作品情報

監督・撮影・音響:ジャンフランコ・ロージ 配給:ビターズ・エンド
イタリア・フランス・ドイツ/2020 年/104 分/1:1.85/アラビア語・クルド語
原題:NOTTURNO bitters.co.jp/yasokyoku
©︎ 21 UNO FILM / STEMAL ENTERTAINMENT / LES FILMS D’ICI / ARTE FRANCE CINÉMA / Notturno NATION FILMS GмвH / MIZZI STOCK ENTERTAINMENT GвR

2/11(金・祝)、Bunkamura ル・シネマ、
ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー