“やさしい嘘”が生み出した、おとぎ話のような一瞬の時間

2019年ミニシアターファンの心を捉え大ヒットした『嵐電』(19/鈴木卓爾)に続く北白川派の最新作が劇場に登場!!

天草から“のさり”の風が、あなたの心を包み込む、やさしいひと時を届けます。

“のさり”とは、いいこともそうでないことも、自分の今ある全ての境遇は、天からの授かりものとして否定せずに受け入れるという、天草の優しさの原点ともいえることば。

“のさり”の風が吹く天草で、ひょんなことから生まれる奇妙でやさしい時間。
コロナ禍により人との繋がり、生き方が見直されるようになったいまだからこそ、「のさり」のやさしさ、天草の持つ人間性が心に染み渡る。 “その土地に暮らす”ということの重みと、ひとの繋がり、心の交流が胸にじんわりと時を刻んでいく。
映画のさりの島

今最も旬な俳優・藤原季節、名女優・原知佐子の遺作

群れから離れるように「オレオレ詐欺」の旅を続ける主人公に、映画『his』(20/今泉力哉監督)、主演映画『佐々木、イン、マイマイン』(20/内山拓也監督)にて、第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞、大河ドラマ『青天を衝け』(21年)、映画『くれなずめ』(松居大悟監督)など話題作への出演が続く、今最も旬な俳優・藤原季節。ふと“嘘”の日常に溶け込んでしまう、さまよえる若者を好演。
映画のさりの島
オレオレ詐欺の男を孫として迎え、奇妙な同居生活を送るつかみどころのないお茶目な老女役に、本作が遺作となった原知佐子。
映画のさりの島
『おくりびと』(08/滝田洋二郎)の小山薫堂をプロデューサーに、海外でも高い評価を得た『カミハテ商店』(12)の山本起也監督がメガホンを取った。

作家・石牟礼道子を生んだ、熊本県天草が舞台

映画の舞台、天草で実際にあった本渡の大火の8ミリ映像、潜伏キリシタンの里、かかし祭りなど、天草の土地の歴史、その土地の人々の記憶を織り込みながら物語を展開させていくのは、ドキュメンタリー映画監督出身でもある山本監督ならではといえる。

学生と映画のプロフェッショナルとが一緒になって制作される京都芸術大学映画学科の劇場公開映画制作プロジェクト「北白川派」の最新作は、第81回アカデミー賞外国語映画賞受賞作品『おくりびと』の小山薫堂がプロデューサーを務め、故郷天草を舞台に天草市全面協力により実現した。﨑津集落や教会など、世界遺産に登録された「潜伏キリシタン関連遺産」、天草のイルカウォッチング、宮地岳かかし祭りなど天草の魅力を余すことなく映し出している。そして物語のキーポイントになるのは、高倉健にも愛された昭和の香りを残す映画館・本渡第一映劇だ。こちらもミニシアターファン必見となっている。
映画のさりの島

『のさりの島』予告編映像

あらすじ

天草のシャッター街に響くブルースハープの音。
わすれたい過去と、わすれられない記憶の中で、いつしか“嘘”が心地よい日常にとけこんでいく。

「もしもしばあちゃん、俺だけど…」

オレオレ詐欺の旅を続ける若い男が、熊本・天草の寂れた商店街に流れ着いた。老女の艶子は、若い男を孫の“将太”として招きいれる。あたたかいお風呂、孫が好きな美味しい料理、そしてやさしいばあちゃん。若い男はいつの間にか、“将太”として艶子と奇妙な共同生活を送るようになり、やさしい“嘘”の時間に居場所を見つけていく。

地元FM局のパーソナリティを務める清ら(きよら)は、昔の天草の8ミリ映像や写真を集め、商店街の映画館で上映会を企画する。ひょんなことから“将太”も、上映会の企画チームに連れ込まれてしまう。賑わいのあった頃の天草・銀天街の記憶を取り戻そうと夢中になる清ら。かつての銀天街の痕跡を探す中で、艶子の持っていた古い家族アルバムに、“将太”は一枚の写真を見つける。

本渡の大火、焼け跡を片付ける町の人々、復興後の祭りの様子…。街に流れるブルースハープの音色と共に、スクリーンに映し出された天草のかつての記憶。

「将太さん、本当はどこのひとなの…」

キャスト

藤原季節 原知佐子 
杉原亜実 中田茉奈実 宮本伊織 西野光 小倉綾乃 水上竜士 野呂圭介 外波山文明 吉澤健 柄本明

監督・脚本

山本起也

撮影

鈴木一博

プロデューサー

小山薫堂

音楽

谷川賢作 小倉綾乃 藤本一馬

2020年/ DCP/5.1ch/129分/ビスタサイズ/日本

配給:株式会社北白川派
公式HP:https://www.nosarinoshima.com
©北白川派
映画のさりの島

2021/5/29(土)よりユーロスペース他全国順次公開!