映画『ロボット修理人のAi(愛)』公開記念
⼟師野隆之介さんインタビュー

7月10日(土)から新宿K’s cinemaほか全国順次公開中の映画『ロボット修理人のAi(愛)

実在のロボット修理人・乗松伸幸さんをモデルに、ロボット修理の天才的な技術を持つ少年が、依頼品のAIBOをめぐり過去と向き合い、新しい絆を育んでいく感動の物語。主人公の倫太郎を演じるのは、映画『ロック わんこの島』で名子役ぶりを見せた土師野隆之介(はしの・りゅうのすけ)さん。子役時代から数々の作品に出演し、現在18歳になった⼟師野さんは、物語の舞台となる榛名湖の美しい風景と温かい周りの大人たちに見守られながら、真っ直ぐに生きていく倫太郎を見事に演じています。その演技はブータンで開催されたドゥルク国際映画祭でも高く評価され、見事最優秀主演男優賞に輝きました。

映画『ロボット修理人のAi(愛)』⼟師野隆之介さん,画像,はしのりゅうのすけ

海外映画祭でも高く評価された⼟師野隆之介さん(18歳)

インタビューでは、4年間に及んだという本作の撮影を振り返っていただきながら、⼟師野さんの感じていることや倫太郎の人物像など語っていただきました。共演者やスタッフの方々、そして田中じゅうこう監督から様々な刺激を受けた⼟師野さんに注目です!!

⼟師野隆之介さん動画インタビュー

―― 蘇りの湖・榛名湖を舞台にファンタジックな世界観の中で、倫太郎の人柄の良さ・心の動きを感じさせてもらった作品でした。さらに、ブータンのドゥルク国際映画祭では最優秀主演男優賞受賞ということで、おめでとうございます!
まずは、この作品に主演として出演が決まった経緯と、作品にどんな気持ちで挑まれたのか、また主演を務めたことで気持ちの変化があったら教えてください。

⼟師野隆之介さん(以下、⼟師野さん)
監督に出会ったのは僕が中学2年生の頃なんです。監督が事務所にいらっしゃった時に「こういう男の子を出したいんだけど、この事務所にいますか?」って。そこで僕を紹介していただいて、監督とお話させていただきました。その時はまだ映画が出来るかも分からなかったので、PVみたいな形で中学2年生の時に撮影したのが最初だったんですけど、それから高校2年生まで撮影をしました。

―― 中学2年の映像と高校2年の映像があったのですか?気が付きませんでした!(笑)

⼟師野さん
はい、中学2年生の時の映像も映画に使われています。よく見てみると顔が変わってたりするかもしれない(笑)

主演に対しての気持ちについてですが、周りのスタッフさんと演者さんが、本当にアットホームな雰囲気で撮影を行っていたので、撮影している時は主演が実感としてあまりなかったんですけど、いよいよ公開となった今、やっと自覚が芽生えてきて責任感を感じるようになった感じです。

ドゥルク国際映画祭の話もありましたけど、榛名湖の雄大な自然と美しい音楽と、倫太郎の周りにいる個性豊かな優しい人たち、本当にその全てが組み合わさって、そこに倫太郎が榛名湖に生きているって感じられたんだと思います。なので、本当に皆さんのお陰で取れた賞なので、僕一人の力では無理です。

―― 倫太郎についてお聞きしたいんですけど、生い立ちが不幸だけど、生き方が純粋というか綺麗な生き方をしている。生い立ちに関係なく、生き方によって皆に愛されるキャラクターになっている。これって随分珍しい人なのかなと思ったりするんですけど、倫太郎になりきった時に、なぜ皆に愛さるキャラクターとして生きていけたのか、純粋な気持ちを持ち続けられたのか。ひょっとすると榛名湖からのインスピレーションも受けたのか、いかがでしょうか?

ロボット修理⼈のAi(愛),画像

⼟師野さん
僕も最初に台本を読んだ時に、何で倫太郎はこんな暗い過去を持っているのに、こんな明るく真っ直ぐ生きていられるんだろう?って思って監督にお聞きしたんです。そうしたら「榛名湖に住んでいる倫太郎の周りの人々が、愛を注いでくれたからここまで真っ直ぐ育っていけたんだ」とお聞きして、なるほどなって思ったんです。周りの人たちの愛が、倫太郎の真っ直ぐな性格をひねくれさせることなく、育てていったのではないかと思います。

―― 倫太郎はそれを分かっていたのでしょうか?

⼟師野さん
多分、分かってたと思います。なので、周りの人たちに良くしてあげたいっていう気持ちがあったと思います。

―― そして、倫太郎は高校へ行こうとしません。高校や大学って、多くの人にとっては社会人として生きていくまでのモラトリアムのような期間とも言われます。倫太郎は自分の将来を考える時にモラトリアムの様な期間を挟む余裕がなかったようにも思いますが、そこはどう感じられましたか?

映画『ロボット修理人のAi(愛)』⼟師野隆之介さん,画像,はしのりゅうのすけ

⼟師野さん
僕が思ったのは、そのモラトリアムの期間で、逃げ出したいような過去のことに向き合って、ちゃんと自分がどうしたいかを自分自身で決めているんです。他人に流されることなく、高校にも行かないって自分で決めて働いたりして、将来何がやりたいかを凄く考えて、そして、それに向かっていると思うんです。なので、バイトとかが忙しくて余裕がなかったというよりは、そのバイトとか仕事とか、高校へ行かないことも含めて、自分の将来のために、将来何がしたいかのために倫太郎自身が決めていたことなんじゃないかなと思っています。

―― なるほど、自分にとっては十分な理解の上に立った行動なんですね。そして、倫太郎の身近にいた人達は“倫太郎、若いのにスゴイな”って思えば思うほど、学校に行ってもらいたいと思ってしまう。本当に愛されていたんですね。

⼟師野さん
そうですね。愛ゆえの厳しさというか。

―― ところで、本作はファンタジーのようでいて、現実にあり得る世界観だと思うんです。夢の中の出来事によって、気づかされるようなことだってあるじゃないですか。このファンタジックな世界についてはどう受け止められたのですか?

ロボット修理⼈のAi(愛),画像

⼟師野さん
僕はこの映画は、夢と現実と未来と過去と今、生と死と、色んなものが入り混じっていて、多分凄く複雑で分かりにくい、難しいと思うんです。でも、そこに人それぞれの解釈があるから面白いと思っていて。多分この映画を観た人は、人それぞれ違う意見を持つと思うんです。これはファンタジーであるとか、現実と夢が混同しているものなんだとか、それが面白いと思いますね、楽しいなって思います。

―― 確かに、とても深くて大きな世界観を感じますよね。それでは、撮影現場のお話を聞きたいんですけれど、一番会話した役者さんというと?

⼟師野さん
掃除のバイト先で上司役の亮王さんが凄く話しかけてくださって、喜劇俳優さんなんですけど面白いんです、話が。なので楽しかったですね(笑)

印象に残っているのが、“すずめ”と窓越しに出会うシーンで、僕がサルのものまねをするシーンがあったと思うんですけど、亮王さんが撮影撮り終わった後に「あそこはもっと出来たなぁ」って言われて、ちょっと悔しかったですね。確かに、もっと出来たかもしれない。

―― “もっと出来たかもしれないから悔しい”ってまさに俳優魂だと思うんですけど、子役から活動されていますが、どういうきっかけで俳優さんになろうと思われたのですか?

⼟師野さん
俳優として自分の演技を高めていこうと思ったのは、結構最近のことで『ロボット修理人のAi(愛)』からなんです。監督に「子役の演技じゃなくて大人として演技をして欲しい」という言葉をいただいて、自分は今まで子役として演技していたんだなっていう悔しさがあって、大人として認めてもらいたいというか、大人の演技をしたいと思ったので、それがきっかけのような気がします。

―― そうだったんですね。それから、学業も忙しいと思うんです。お仕事があるので、同世代よりも随分忙しいんじゃないかな?と思うんですけど、空いている時間とかは何をされているんですか?(笑)

⼟師野さん
家では勉強している合間にギターを弾きながら歌って、弾き語りみたいな感じで。本当に遊びみたいな感じなんですけど、それが今楽しみですね(笑)

―― 演技も音楽も感情を込めますものね。本作で俳優としてどんどんハマっている真っ只中だと思いますが、将来的にはどんな俳優さんになりたいとか目標はありますか?

映画『ロボット修理人のAi(愛)』⼟師野隆之介さん,画像,はしのりゅうのすけ

⼟師野さん
もちろん、演技が自然で、素晴らしい大人の演技を出来る俳優さんというのは最低条件だと思っています。監督に「俳優以前に、人として立派な人であれ」って言われて、“確かにそうだな”って思っています。

例えば、共演者の方のことを覚えていてくださったり、僕も昔共演した方にもう一度お会いすることがあるんですけど、今回も大空眞弓さん(和子役)とは過去に一度舞台でご一緒させていただいて、今回お会いした時に「覚えてますか?」って言ったら、「覚えてる。覚えてる。大きくなったね〜」って本当に優しく言ってくださって、俳優ってこういうところからくるのかなって。人として尊敬されるような俳優さんになりたいですね。

ロボット修理⼈のAi(愛),画像

―― 豊かな人間性を磨いていくのは大変ですが、そんな⼟師野さんを応援します!最後になりますが、演技していて心に残っているシーンがあれば教えていただけますか?

ロボット修理⼈のAi(愛),画像

⼟師野さん
すずめがいないというのが分かって、倒れ込んで苦しむというか、辛いシーンがあるじゃないですか。勿論、悲しい気持ちもあるんですけど、悲しいだけじゃなくて、辛さと、今まで信じてきたものが失われる虚無感みたいなものと、少し怒りに近いような感情も芽生えているんじゃないかなと思って、そういう表情が凄く難しいんですけど、本当に倫太郎になりきってというか。あそこのシーンは難しかったです。

―― 主演男優賞に相応しい演技だったと思います。これからも益々楽しみにしています!!

映画『ロボット修理人のAi(愛)』⼟師野隆之介さん,画像,はしのりゅうのすけ

映画『ロボット修理人のAi(愛)』⼟師野隆之介さん,画像,はしのりゅうのすけ

キャスト

⼟師野隆之介 緒川佳波
⾦⾕ヒデユキ 亮王 岡村洋⼀ 堀⼝聡 野⼝⼤輔 ⽔沢有美 丸⼭ひでみ 亜湖 ぴろき
⼤村崑 ⼤空眞⼸

監督

⽥中じゅうこう

脚本

⼤隅充

エグゼクティブ・プロデューサー

中村明


2020/日本/108分
配給:トラヴィス
公式HP:roboshu.com
©2021 GENYA PRODUCTION ROBOT REPAIRBOY 

2021年7月10日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開!

ロボット修理⼈のAi(愛),画像