森田望智さん「凄くリアルで素敵でした」

映画『Our Friend/アワー・フレンドの主演ケイシー・アフレックさん、ガブリエラ監督へのオンラインインタビューを終えた女優の森田望智さん。緊張しながらも、お二人の温かい言葉に感激を隠せない様子の森田さんに、改めて本作の魅力を語っていただきました!

森田望智,映画『Our Friend/アワー・フレンド』,画像

女優の森田望智さん

―― 鼎談インタビューを終えて、マット役のケイシー・アフレックさんもガブリエラ監督もとても好印象を抱いてくださっていましたね!

森田望智さん(以下、森田さん)
嬉しいです。私が役者をしていることを前提にお話をしていただいている感じが凄く伝わってきて、嬉しかったです。

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―― 女優さんとして仕事をしていく上で、かけてくださった言葉が心に響きました。凄く親身になって考えていただいた言葉ですよね。

森田さん
あの言葉は絶対に私だけではなくて、悩んでいる役者さんやこれから(役者を)目指す方に凄く力強い言葉だと思いました。

森田望智,映画『Our Friend/アワー・フレンド』,画像

―― また“毎日をしっかり生きることが大切”というのは職業に関わらないですよね。

森田さん
そうですよね、どこにでも通じますね。

―― スーパーにも行かないと、ですね(笑)

森田さん
私もです(笑)

―― 作品についてですが、死を通じて逆に生きることの意味を再確認出来るような作品です。人の死と、生きている人たちの友情、周りの人たちの感情、そういったとても豊かなものをいただいたように感じたのですが、作品を観て森田さんは率直にどう感じられましたか?

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森田さん
まだ若いのにニコル(役:ダコタ・ジョンソンさん)は病気にかかって亡くなってしまうけど、死は誰にでも訪れるものです。ただ、その時間がちょっと早かった。ニコルのお陰で、いずれ皆が辿る道を先に見させてもらったからこそ、今を大切にしなければいけないという気付きが生まれたのだと思います。周りの家族、友達、一番は子どもたちが“自分の命を大切にしていこう”と。

それと、時間の流れが単純に流れていくわけではないからこそ、例えば、デイン(役:ジェイソン・シーゲルさん)は凄く親身ですけど、最初は“お友達とはいえ、なんでこんなに寄り添えるのだろう?”と思っていたら、“こういう事情があったんだ!”とか。そういう時間の積み重ねみたいなものを丁寧に描いてくれるから、やっぱり人と人との関係性がリアルに浮き出てくる。それを感じるからこそ、本当に関係が本物にしか見えなくて。

ニコルがどんどん死に向かっていく姿も自分事のように思ってしまって死を身近に感じる。自分の周りでもあるかもしれないという気持ちに落とし込まれるような感覚がこの映画は凄くあって、客観的というよりも、とても身近にあることだなっていうのを一番感じました。
画像,アワー・フレンド

―― たしかに、個人として“死で終わり”という感覚は掴みにくいものですけど丁寧に描かれていました。そして周りの人たちと一緒に生きている中で、誰かの死という欠落みたいなものが生じた時に、それでも生き続ける何か温かいものを感じました。

森田さん
他にも印象に残っているのが病床のシーンです。多分、普通に生きていて最後の別れに立ち会えることの方がもしかしたら少ないかもしれない。そういう細かいところが凄く丁寧で、本当にリアルだからこそ余計心にくるんだなって思います。

―― 終盤、ニコルをはじめマットとデイモンをも支えてくれる心理カウンセラーのプルイット(役:チェリー・ジョーンズさん)がいました。彼女のような経験のある方々が先に入ることによって、いわゆる死というものを皆が受け入れ易いものにしていくことも大事なのだと感じました。

森田望智,映画『Our Friend/アワー・フレンド』,画像

森田さん
家族だから自分たちが最後までという気持ちも勿論あると思うのですが、“それだけじゃなくていいんだよ”って。自分も相手も大切にして、悲しみだったり、苦しいことも、家族じゃなくても分かち合える存在が心強い。終盤にきてくれたからこそというのもありますけど、“頼っていいんだな”っていう風に観ていて感じました。

―― ところで、デインが“自分の心の居場所を見つけた”シーンがありました。人は来いと言われて行くものではなくて、自分で居場所を見つけていくものなんだなっていうのも、何か新しい感覚でした。

森田さん
普段は見えていない、自分の居場所ではないと思っていたところが、実は自分の大切な所だったり。あのシーンは言われているわけではないけど、自分の気持ちが落ちているからこそ、そういう大切な日常に気付けるのだと感じました。

―― 側にはいますが少し距離ができてしまうニコルの友人シャーロットの関わり方が、一般的のような気がします。一方、デインの関わり方はどっぷりファミリーです。これはデインが思い悩んだ過去に寄り添ってくれたのがマットとニコルであったその繋がりによるところが大きいと感じました。そういう点で、悩むということは決して悪いことではないんだってことにも気付かせてくれますよね。

森田さん
デインを見ていて、自分の深い部分を見せたり、自分の弱い部分、見せたくない部分を見せられる相手が本当の意味での友達なのかなって。シャーロットやゲイル、周りにたくさんお友達はいて、勿論大切な存在だけど、それを一歩越えた存在感がデインにはあるなって思いました。

―― デインのような人は中々いないと思うのですが、森田さんにとってとても大切なお友達を思い浮かべたりはされましたか?

森田さん
多くはないですが、数限りないお友達を大切にしようって思いました(笑)
友達だからとか、家族だからって、そういう言葉って関係ないんだなって。自分の気持ち、人と接する時の在り方が大事だと気付かされました。

―― なるほど、なるほど。
ところでリアルさについて先程も触れていらっしゃいましたけれど、子どもたちの演技も!ですよねー(笑)

森田さん
本当に笑い方とか素敵すぎてビックリしました(笑)
画像,アワー・フレンド
画像,アワー・フレンド

―― ビックリしましたよね。森田さんが出演された映画『Bittersand』の澄子(役:森田さん)は少し変わったキャラクターでしたが、“澄子みたいな人、いるよね”って身近にいそうだなと受け止めさせていただいていたのですが、やはりリアルさに一番目線がいかれるわけですか?

森田さん
リアルにするということはお芝居をしないということだから、それって凄く難しいことです。全部知っていて台詞もあって、結末も分かっているのに、今起こったかのように見えるリアルさ。本当に難しいからこそ、“スゴイな”って思います。

―― 同じリアルさでも作品毎によって違うリアルがありますよね?

森田さん
そうですよね。だから、この作品はドキュメンタリーを観ているような。意図していないのかもしれないけど、作品自体は意図して作られている。作られていないものと作られているものの差って凄く大きいなって感じるので、そこの差をいかに埋められるのかがいつも苦労しますが大事にしているところです。

―― ずっと悩み続けられる課題なのかもしれませんね。最後に映画ファンに向けて、メッセージをお願いします!

森田さん
私自身この映画が本当に心にグッときて、3回観ました。本当にドキュメンタリーを観ているような、そこに家族が存在して友達が存在して、自分がそのお話にいるんじゃないかって感じるぐらい凄くリアルで素敵でした。是非、そのリアルな部分に注目して観ていただきたいと思います。

是非このインタビューをご覧になって、劇場で映画『Our Friend/アワー・フレンド』をご覧になってください!

森田望智,映画『Our Friend/アワー・フレンド』,画像

―― 今回は素敵な鼎談、そして作品に対する感動を丁寧にお伝えいただいてほんとうに有難うございました!森田さんの出演作品も楽しみにしています!!