ゾンビ映画の始祖として知られるジョージ・A・ロメロ監督が7月16日(現地時間)、肺がんのため死去した。享年77歳だった。

 ロメロ監督の「ランド・オブ・ザ・デッド」(05)、「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」(07)で製作、「サバイバル・オブ・ザ・デッド」(09)で製作総指揮を務めたピーター・グルンウォルドが、米ロサンゼルス・タイムズ紙に遺族の声明を公表。それによれば、「短くも過酷な闘病」の末、お気に入りの映画の1本「静かなる男」の音楽を聞きながら、家族に見守られて息を引きとったという。

 米ニューヨーク・ブロンクス出身のロメロ監督は、米ピッツバーグにある名門カーネギーメロン大学を卒業後、同地でコマーシャルや短編を製作。1968年に発表した初監督作「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生」が、製作費11万4000ドルと低予算ながら、ミッドナイトムービーとして米国で大成功を収め、「ゾンビ」(78)と「死霊のえじき」(85)で構成される「ゾンビ3部作」は、現在のゾンビブームの礎となり、ポップカルチャーの主流を生み出した。

 長年の盟友トム・サビーニのメガホンによるリメイク版「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 死霊創世紀」(90)で、ロメロ監督は自ら脚本を執筆。また、「ゾンビ」は04年に、ザック・スナイダー監督、ジェームズ・ガン脚本でリメイクされ、「ドーン・オブ・ザ・デッド」の邦題で公開された。

 その他の監督作に「ナイトライダーズ」(81)、「クリープショー」(82)、「モンキー・シャイン」(88)、「ダーク・ハーフ」(93)、「URAMI」(00)など。また、故ジョナサン・デミ監督の傑作スリラー「羊たちの沈黙」(91)にFBI捜査官としてカメオ出演した。その他、マーベル・コミックスでリミテッドシリーズ「エンパイア・オブ・ザ・デッド」企画・原作を手がけ、コミックでも不死者を描いた。