大スクリーンと高音質で、ワンランク上の映画体験を提供するIMAX。映画ファンにおなじみの同社が、バーチャルリアリティ(VR)の分野に進出したのをご存知ですか? 今回は、米ロサンゼルスに今年1月にオープンしたIMAX VRセンターに行ってきました!

 観光地としても有名なショッピングモール「ザ・グローブ」や「ファーマーズ・マーケット」のすぐ向かい、ディープブルーの外観が目を引く建物がIMAX VRセンター。“パイロット版”としてオープンした、世界第1号となる体験施設です。

 中に入るとチケット売り場。タブレット端末でアカウントを作成してから、チケットを購入します。料金はタイトルによって異なりますが、10〜12ドル。もちろんオンラインで予約・購入も可能です。ちなみに、平日昼間がすいているので狙い目だとか。訪問した7月中旬には全9タイトルがラインナップ。各タイトルは7〜10分くらい。今回は、ハリウッド映画を題材にした3作品を選んでみました。

 待合スペースで装備の説明などの上映ビデオを見た後、体験スペースへ。広々としたワンフロアに、14のブースがずらり。基本のヘッドセットは「htc VIVE」。ヘッドフォンとコントローラーに加え、タイトルによってはサブパックと呼ばれるリュックサックのような振動発生器を装着します。スタッフによる装置やプレイ方法の説明を聞いたら、いざ体験です!

 最初にトライした「スター・ウォーズ:トライアルズ・オン・タトゥイーン」は、ルーカスフィルム内の「ILMxLAB」が制作した公認作品。ジェダイ見習いのパダワンとなったプレイヤーが、砂漠の星タトゥイーンでミッションに挑むという内容です。あのファンファーレに続き、オープニングクロールで物語設定が語られると、次の瞬間には360度見渡すかぎりの砂漠が出現するなど、大興奮の内容です。

 プレイヤーは、ハン・ソロの指示に従い、ミレニアム・ファルコン号を修理し、追跡してきたストームトルーパーからR2-D2を守るのですが、VR内ではコントローラーが工具からライトセーバーに早代わり。「ブォーーン」という音がするのはもちろん、レーザー光線を防ぐと手ごたえがあり、本当に戦っているみたい! 時には、しゃがみこんで身を守ろうとする人もいるんだとか。そのくらい臨場感があふれているのですが、ひとつだけ難点が。それは、コントローラーをブンブン振り回していると、ヘッドセットのコードに引っかかってしまうこと。近い将来、ワイヤレスになることを祈るばかりです。

 次のブースは、「パラノーマル・アクティビティ:ザ・ロスト・ソウル」。ご想像の通りVR版お化け屋敷で、不気味な家の中を探検していると、超自然的な現象が襲いかかってきます。実際に歩くわけではなく、コントローラーのボタンを押して前進しているだけなのに、だんだんと腰が引けてきて、突然、白いドレスの幽霊が目の前に出現したときは大絶叫。これは本気で怖かった……。

 そして、「ザ・マミー:プロディジウム・ストライク」は、トム・クルーズ主演の「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」に登場する秘密組織「プロディジウム」のエージェントとなり、アンデッドを狙撃するシューティングゲーム。ここで使用するヘッドセットは「Star VR」で、視野が広く、奥行きがより感じられたように思います。肝心のマミー(ミイラ)はエンディングにチラッと映るだけで映画との関連は皆無に等しかったのですが、群がるゾンビを撃って撃って撃ちまくって、ストレス解消にはもってこいでした。

 今回体験した3作品はいずれもシングルプレイヤー用でしたが、マルチプレイヤー対応の作品もあります。ちなみに、一番人気は本格シューティングゲーム「ロウ・データ」だそう。映画関連では、2週間限定で「トランスフォーマー 最後の騎士王」を題材にした作品がラインナップされたほか、今後はワーナー・ブラザースとのコラボコンテンツが展開される予定とのことです。

 実際に体験した感想は、未来の映画館というよりも、最先端のハイエンドなゲームセンターといった印象。自分自身が主人公で、なおかつストーリーがシンプルなため、そう感じたのでしょう。とても満足のいく体験でしたが、10分前後で1100〜1400円となると映画よりも割高なので、映画館と同じペースで通うのは難しいかもしれません。パイロット版施設は、すでにニューヨーク・マンハッタンで第2号が開業しており、日本にも今年中に上陸予定。本格ローンチの実現には、「コンテンツのおもしろさ」と「手ごろな料金」がカギとなりそうです。