小動物の集団異変による恐怖を描いた映画「ウイラード」(1971)と、その続編「ベン」(73)が初めてDVD&ブルーレイ化されたことを記念し、特別動画“ネズミの名演集”が披露された。映像では、しつけの難しいネズミが名演を見せる模様をとらえている。

 公開当時、アルフレッド・ヒッチコック監督作「鳥」をしのぐ作品だと喧伝され、72年正月映画の話題を独占した「ウイラード」。これまで複雑な権利関係の問題からソフト化されることはなく、長らく“幻の動物パニック映画”とされてきたが、9月13日に続編「ベン」とあわせてDVD&ブルーレイが発売された。陰気な青年ウイラードが、数100匹のネズミをけしかけて人間を襲わせる異色作品だ。

 主演ブルース・デイビソン(ウイラード役)のオーディオコメンタリーによると、ネズミとのほとんどのシーンは30〜40テイクを要し、特別動画にも収められている「ネズミが板づたいに駆け降りる場面」は撮影に丸1日かかったという。さらにネズミが大挙して押し寄せるラストは、実際に500〜600匹が放たれ、現場は壮絶な様相を呈した。

 思い通りに動かず撮影が進まないことも多かったが、ネズミの大好物であるピーナツバターが打開策になった。演者は体中にピーナツバターを塗りたくり、ネズミを誘導していたという。ちなみにデイビソンは、映画撮影後に「女性とキスできなかった」と告白もしている。

 「ウイラード」の大ヒットを受け即座に製作された続編「ベン」では、前作を遥かに凌ぐ2000匹のネズミを投入。調教にはピーナツバターを使用しており、同じく襲われる演者は体中に塗りまくっていたそうだ。また、主題歌はマイケル・ジャクソンによる「ベンのテーマ」。第30回ゴールデングローブ賞の最優秀主題歌賞に輝いている。