錦戸亮吉田大八監督が初タッグを組んだ「羊の木」の主題歌が、ボブ・ディランの楽曲をオーストラリアの鬼才ニック・ケイブがカバーした「DEATH IS NOT THE END」に決定した。

 原作は、第18回文化庁メディア芸術祭優秀賞に輝いた、山上たつひこ原作・いがらしみきお作画による同名漫画。ある地方都市を舞台に住民と元受刑者の不協和音、犯罪者に対する生理的な感覚を描出した問題作だ。

 映画は、吉田監督が大胆なアレンジを施し、原作とまったく異なる結末を描く。さびれた港町・魚深に、元殺人犯の男女6人が移住してくる。彼らの受け入れを命じられた市役所職員の月末は、これが過疎問題を解決するために元受刑者を受け入れる、国家の極秘プロジェクトだと知る。6人は町に溶け込み生活を始めるが、港で身元不明の変死体が発見され、静かな町に波紋が広がっていく。

 本作のエンディングを彩る主題歌「DEATH IS NOT THE END」は、ケイブのほか、カイリー・ミノーグ、英ロックバンド「ザ・ポーグス」のシェイン・マガウアンがボーカルとして参加。彼らが繰り返し歌う「死は終わりではない」というフレーズが、劇中に登場する元殺人犯6人の心境を連想させる。本楽曲は、ケイブ率いる「ニック・ケイブ・アンド・ザ・バッド・シーズ」のアルバム「Murder Ballads」(殺人者の歌)に収録されている。

 吉田監督は「告白すると、この歌が『希望』と『絶望』のどちらを歌っているのか、何度聞いてもわからないのです。その両方かもしれないし、全然違うのかもしれない。そしてそれは、この映画の締めくくりにとてもふさわしいと思えました。(でもやっぱり気になるので、知っている方がいればこっそり教えて下さい)」とコメントを寄せている。

 なおキャストは、主人公の月末を錦戸が演じるほか、木村文乃が月末の同級生・石田文、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平が元受刑者に扮する。「羊の木」は、2018年2月3日から全国で公開。