出張の際、ローカル色の強い酒場を開拓するのがライフワークとなっている。地元の銘酒に、地元の料理。嗚呼、この一杯、一品のために生きていると言っても過言ではない。先日、『buono』本誌の取材で降り立ったのは、本州最西端に位置する山口宇部空港。全国を飛び回るカメラマンK氏情報によると、空港内に絶好の酒場があるとか。

日帰り弾丸取材を終え、羽田空港行き最終便の出発まで小一時間。さてさて、“buonoの酒場放浪記”が始まるのであります。『角打 鍋島』この外観だけで、胸が高鳴ります。名産「小野茶麺」やうどんをすするサラリーマンを横目に、「晩酌セット」をオーダー。1000円で、好きな酒とつまみを1種ずつ選ぶ。

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日本酒のリストに目をやると、地元・山口を代表する銘酒の名がずらり。日本酒ブームの火付け役「獺祭」を筆頭に、「雁木」「貴」など、いまや入手困難な銘酒が空港内の立ち飲みでいただけるとは、アンビリーバボー! 迷いに迷った末、10数種の中から選んだのは「原田 特別純米酒」。山口県内一の利き酒の達人とも呼ばれる原田康宏氏が杜氏兼社長を務める酒蔵「はつもみぢ」のブランドで、米の旨味を感じるコクのある口当たり。すっきりキレのある飲み口が、疲労困憊の身体に沁み渡る。

つまみは地元の名産を堪能できるラインナップ

つまみは「うに二種盛り」。“塩うに”と“粒うに”を食べ比べできるなんて、もはやつまみのレベルは優に超えている。他にも、宇部蒲鉾の「蒲さし」や「ぶとえび」「フグの酢の物」など、地元の名産を堪能できるラインナップだ。この店に立ち寄るだけで、山口を旅行したかのような気分にさせられる。

出発時間が差し迫る中、時計とにらめっこしながら、ちびりちびりと晩酌。閉店間際だったため、女将からおむすびの嬉しいサービスも。フライト待ちがこんなにも楽しいなんて……。最後の一滴まで空港酒場を満喫し、帰路へとついた。

ちなみに店は朝7時30分〜営業しており、朝酒、昼酒もOK。出張族の心のオアシスは、意外な場所に。空港酒場、侮れませんよ。

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(出典:『buono』、文・写真:おか☆岡村)