皆さんは「バックカントリー」という言葉をご存知だろうか? スキーやスノーボードは、スキー場で行うものだと考えている人にとっては、馴染みがない言葉だろうが、実は日本は「バックカントリー」大国。バックカントリーとは、ゲレンデのように圧雪されていない自然の雪山に登り、新雪の上を滑り降りるスタイルのスキーやスノーボードの楽しみ方で、そのフィールドの広さから世界中に多くのファンをもっている。「無限に広がる雪山を、思う存分自由に滑り降りてみたい……」と思っている方必見の、初心者でも楽しめるバックカントリーの世界をご紹介!

深雪ツアーと湯治の旅へ! 「岩手県 八幡平」

八幡平

岩手県と秋田県をまたぐ八幡平は、東北の山スキーのメッカとして古くから愛されてきたエリア。魅力はなんといっても、豊富に降り積もる上質のパウダースノーと、変化に富んだ地形だ。全体的に登りは緩やかで、初心者も歩きやすいが積雪量が多いため、滑りも含めて深雪でのスムーズな行動が問われる。なので、事前に練習して参加するか、初心者向けツア−をチョイスしてほしい。また雪山だけではなく、下山後に名湯、ごちそう、快適な宿を堪能できるのも八幡平の醍醐味のひとつだ。さあ、豊かな雪、豊かなフィールド、底なしの魅力が詰まった八幡平へ行こう!

貸し切りがスタンダード

ここでは“貸し切り”がスタンダード。1日誰ともすれ違わないような静けさと、のんびりした空気感はここでしか味わえない。

パン

岩手県民なら知らない人はいないほど地元民から厚い支持を得ているのが、コッペパン専門店「福田パン」。60種類近くの具材やクリームを好みで組み合わせ、その場でパンに挟んでもらう。一番人気「あんバター」はじめ、どれも行動食に最適だ。本店は盛岡駅から八幡平に向かう道中すぐにある。

【DATA】
●福田パン 長田町本店
住所:岩手県盛岡市長田町12-11
電話:019-622-5896
営業時間:7:00〜17:00(売り切れ次第終了)
定休日:お盆・年末年始
http://fukuda-pan.com

狭雲荘

雪山ツアーの下山後に堪能したい湯治場、「松川温泉 狭雲荘」。狭雲荘がある松川は、日本最初の地熱発電が設けられたほど温泉に恵まれたエリア。赤川という清流沿いに建てられた狭雲荘は、少し緑がかった乳白色の硫化水素泉が豊富に湧き出で、館内の暖房もすべて地熱でまかなう。オーナーの高橋さんは八幡平の元自然保護委員のため、山菜など植物の造詣が深く、食膳にのる山菜料理がしみじみとおいしいのも魅力の1つ。旅館部と自炊部を併設し、浴室は大きな露天風呂と内湯で、24時間利用が可能だ。

■旅館部
旅館部

旨味の濃いキジ科の「ホロホロ鳥」の鍋をメインにした夕食。ほか八幡平サーモン、イワナ、イトウといった名魚や、ナラタケやヒメタケなどのキノコ類をふんだんに使い、全品献立が素晴らしい!

■自炊部
自炊部

狭雲荘の旧館が湯治を目的とした自炊部エリア。自炊用の食材は宿手前の集落にある「スーパー松尾日販」で基本的にたいてい揃う。部屋は和室で簡素だが居心地は最高

【DATA】
●松川温泉 狭雲荘
住所:岩手県八幡平市松尾寄木松川温泉
電話:0195-78-2256
料金:1万500円(旅館部・別館料金)〜、3700円(自炊部)
http://www.kyounso.jp/

バックカントリーの魅力はなんといっても、日本中の雪山すべてが滑る対象になるということ。一生滑り続けても、滑り尽くすことはないだろう。自分の足で踏み入り、思う存分斜面を滑り、雪山の素晴らしさを体感できるバックカントリー。まずは初心者プランから、はじめてみてはいかがだろう?

(出典:『PEAKS特別編集 WHITE MOUNTAIN 2018』)

(編集:ナカムラ)