2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! アウディ伝統の直列5気筒ターボを搭載する、400馬力の過激なコンパクト・スポーツ、RS3。その豪快な加速と俊敏なハンドリングに試乗したジャーナリスト全員がやられた! 大井貴之さん、山崎元裕さん、松田秀士さんの3人が思わず叫んだ!

リアタイヤよりもフロントの方が2サイズも大きい!

鮮やかなグリーンのボディに精悍なRSフェイス、+35mmのオーバーフェンダー、カーボン・ルーフ、RSデザインの19インチ・ホイールに真っ赤なビッグ・キャリパーなど只者ではない雰囲気を醸し出しているRS3。とは言え、派手なウイングなどは装着されていないためボディ・カラーによっては普通のセダンにも見えるというのがアウディ流。面白いのがタイヤ・サイズで、フロントの265/30R19に対しリアは245/35R19とフロントが2サイズも太い。走り出すとハンドルもブレーキも軽い。400psを発揮する5気筒はエンジン特性もサウンドも心地よい。太いタイヤとチューニングされた足回りによるロードノイズの侵入はあるもののコンフォートモードなら乗り心地もスムーズ。ハンドリング・コースのようなタイト・コーナーが連続するようなワインディングでは、初めて体験したRSトルクスプリッターの制御に違和感を感じることがあったが、コーナーのRが緩いハイスピード・ワインディングではドンピシャの気持ち良さ。1台で全てをカバーしたいならコレだ!(大井貴之)

RS3 セダンの走りは想像を絶するものだった!

アウディRS3はアウディ・スポーツ社が生み出したA3セダンをベースとするコンパクト・スポーツ。まず大きな魅力として感じるのは、独自のブリスター・フェンダーなどを採用したスタイリングだろう。そのファースト・コンタクトからスポーティな、というよりもスポーツカーそのものの走りを想像させるセダンなど、そう多くあるものではない。RS3 セダンが放つオーラはこのクラスではやはり特別なものだ。RS3 セダンの走りは想像を絶するものだった。フロントには400psの最高出力を発揮する2.5リッターの直列5気筒エンジンが搭載されるが、コンパクトなボディを持つがゆえにその加速感はスーパースポーツ並みに豪快なもの。駆動方式はもちろんクワトロ=4WD、さらにリアには電子制御のトルクスプリッターも組み込まれているから、コーナリングでも軽快でかつ安定感に優れた印象を常に得ることができる。これはサーキット・ユースなどに限ってお勧めしたいが、実はこのRSセダンはドリフト・モードなるダイナミックな走りを楽しめる制御さえ設定されている。その走りに一点の曇りもなし。(山崎元裕)

強烈な横Gに目が覚める!

RSではおなじみとなる直列5気筒2.5リッターインタークーラーターボ(400ps/500Nm)。これに7速Sトロニック・トランスミッション。そしてRSトルクスプリッターの新技術を搭載した4WDのquattroシステムが採用されている。このシステムは前後のトルク配分だけでなく、リア・タイヤ左右のトルク配分を行うことで4WDにありがちなアンダーステアを軽減しアジリティのあるハンドリングを実現する。例えば左コーナーだと右リア・タイヤによりトルクを掛けることで操舵角を少なくしてシャープなコーナリングが可能となる。また、直進状態ではリアにある2つのクラッチを開放することで前輪駆動となり、抵抗軽減による燃費節約をも行うのだ。RS3のセダン復活も興味深く、トランクを持つがゆえにリアにバルクヘッドが存在し、これがリアの剛性を高めているはず。その走りの印象は、加速はもちろんのことだがコーナリングの軽快感がバツグン! ステアリングを切り込んだ瞬間から横移動するような応答感のあと強烈な横Gに目が覚める。(松田秀士)

写真=郡 大二郎

(ENGINE2023年4月号)