ロータスがついにプレミアム・4ドアセダン市場に参入 EVの第3弾となる「ロータス・エメヤ」を発表
空力を重視したスポーティなエクステリア
SUVのエレトレと共通のデザイン言語を持つエクステリアはシャープでスポーティなイメージを持つ。空力面ではクラストップのダウンフォースを生み出すというアクティブエアロを装備。フロントではグリルとエア・リップ、リアではスポイラーとディフューザーをアクティブ制御することで、空気の流れの効率や各種機能の冷却、ハンドリングと安定性を、速度域などに応じて最適化する。アクティブ・デュアルレイヤー・リアスポイラーはエレトレより100mm広い280mmとなり、215kg以上のダウンフォースを発生する。
エクステリアにはそのほかに8つの通気口を設置。ブレーキやモーター、バッテリーの冷却をしつつ、空力効率を最適化するため気流をスムーズにし、パフォーマンスと航続距離の向上を図っている。結果として、航続距離はバッテリー容量で10kWh上回るエレトレと同等になる見込みだ。
先進装備を搭載したインテリア
キャビンは5座が標準仕様で、4座をオプション設定。内張りにはファッション産業から出る綿くずを再利用し高級糸に仕立てた新素材を自動車メーカーとしては世界初導入する。
また、55インチもの投影サイズを持つARヘッドアップ・ディスプレイも採用。ドライバーに重要な外部環境の情報を詳細かつ素早く提供。リアルタイムの道路情報とナビゲーション、運転支援装置(ADAS)のデータを組み合わせ、方向指示器や障害物や車線逸脱、前方衝突の警告、死角部分の映像などが表示される。
オーディオは英国KEF社製のドルビー・アトモス対応3Dサラウンド・サウンド・システム。外界からのノイズに苛まれず高音質を体験できるよう、ロードノイズ・キャンセレーションを組み合わせている。
2モーターで905psを発生
パワートレインは前後に永久磁石モーターを採用し、フロントが1段、リアが2段のトランスミッションを備える。性能は最大905ps/985Nmで、エレトレの上位グレードである「R」と同数値だ。0-100km/h加速は2.78秒、最高速度は256km/h。バッテリーの容量は102kWhで、充電は350kWチャージャーに対応し、約5分で150km相当、15分以内に10〜80%の補充ができる。
シャシーには電子制御エア・サスペンションを採用。前方の道路状況を1秒間に1000回読み取ることが可能なセンサーを内蔵し、快適性を高めるとともに、自信を持ってのドライビングをサポートする。
生産開始は2024年を予定している。
文=関 耕一郎
(ENGINE WEBオリジナル)