2023年4月にドイツで発表された新型メルセデス・ベンツEクラスの日本導入が開始された。先代同様、セダンのほかにワゴン・ボディの「ステーションワゴン」も用意される。

今回のモデルで6世代目

東京オートサロン2024でもお披露目された新しいEクラスはメルセデスのセダン系ラインナップの中核を担うEセグメント・モデルで、新型で6代目を数える。ちなみ、最初に正式車名としてEクラスを名乗るようになったのは1993年にデビューしたW124型Eクラスのマイナーチェンジ・モデルからである。

EQシリーズとの橋渡し

内外装は基本的に先に発表された欧州仕様と変わらない。フロント・マスクはヘッドライトとグリルを黒いパネルで繋いだメルセデスの電動モデル専用ブランドであるEQシリーズのブラック・パネルを彷彿させるデザインを採用。これには現状では内燃機関モデルと電気自動車=バッテリーEV(BEV)の間に乖離があるデザインの統一を図る目的があるという。

上位グレードにはグリルの縁が光る「イルミネーテッドラジエターグリル」が装着される。フォルムは先代や現行Sクラス同様、ちょっと尻下がりの意匠が用いられている。

インパネは3画面式の最新版

インテリアはほかのメルセデス・モデル同様、デジタル化がさらに前進。全モデルにオプション設定される「MUBXスーパースクリーン」を選べば、運転席前のメーター、センター、さらに助手席前といったように最大で3つの液晶パネルが装着される。デザインは縦長のセンターディスプレイを持つSクラス風ではなく、EQシリーズの形状に近い。こちらでも内燃機関とEVに共通性を持たせたいのかもしれない。

インフォテインメント装置の「MBUX」は第3世代となる最新版を搭載。特殊なメガネなしで3Ð映像がみられる「3Dコックピットディスプレイ」やサードパーティーのアプリケーションがインストールできる新しいオペレーションシステム、拡張現実いわゆるAR備えたナビゲーションを備える。iPhoneがカギ代わりとなるデジタルキーの採用もトピックだ。

すべて2.0リッターの電動ユニット

日本仕様のパワートレインは3種類。いずれも2.0リッター4気筒のターボ過給ユニットですべて電動化されている。

「E200」に搭載されるのはガソリンにISG(インテグレイテッド・スターター・ジェネレーター)と呼ばれるマイルド・ハイブリッドで204ps/320Nmを発生。「E220d」はディーゼル+ISGのマイルド・ハイブリッドで197ps/440Nmとなる。「E350e」はガソリンに129psのモーターを組み合わせたプラグイン・ハイブリッド(PHEV)でシステム総合出力は312ps/440Nmを誇る。25.4kWhのうち19.5kWhを電動走行に用いられるリチウムイオン電池により、最高速度140km/h、航続距離112kmのEV走行が可能だ。普通充電のほかにチャデモによる急速充電にも対応することで利便性を高めている。

エアサスペンションと4輪操舵

フロント4リンク式、リア5リンク式のマルチリンク・サスペンションを備えたシャシーにはEクラス初の4輪操舵を設定。E350eにオプションで装着できる。また、E350eではエアサスペンションも選択可能だ。

ラインナップは、「E200アバンギャルド」と「E220dアバンギャルド」、「E350eスポーツ・エディション・スター」の3グレード。ただし、E350はステーションワゴンでは選べない。価格はセダンが894万〜988万円、ステーションワゴンが928万〜955万円となっている。

文=新井一樹(ENGINE編集部) 写真=宮門秀行

(ENGINE WEBオリジナル)