前編(ステランティス傘下のDSオートモビルが話題の生成AI、「チャットGPT」を車載ツールとして試験導入)からの続き。

ステランティス傘下の「DSオートモビル」が車載ツールとして試験導入することを明らかにした「ChatGPT」(チャットGPT)。OpenAI(オープンエイアイ)が2022年11月に公開した対話型AIチャット・サービスである。

広い分野で急速に普及

チャットGPTは運用からすでに1年以上が経過。人間が作成したような回答が得られるといた好評価がある一方で、著作権やライセンスへの対策が施されていないなどといった問題点も指摘されている。しかし現在は、マニュアル作成やカスタマーセンターのチャット機能などのビジネスを中心に、学校や家庭教師などの教育現場、小説の創作など、広い分野にしかも急速に普及しつつある。ステランティスでは2023年10月から運用の準備を進めてきた。

観光案内から物語の創作まで!?

では具体的に、チャットGPTはクルマの中でどんな質問やオーダーに応えてくれるのだろうか。DSオートモビルは活用例として下記のようなシーンを挙げている。
 
「このエリアにはどんな観光スポットがありますか?」
「10歳の息子と一緒にいて2時間滞在可能なのですが、この城では何をするのがお勧めですか? その場所まで案内してください」
「この料理と一緒に何を飲むのがお勧めですか?」
「この場所を舞台に、この人物を主人公にして物語を創作してください」

ナビゲーションの目的地やスポット検索などお出かけ先での過ごし方が中心となりそうだが、さらに一歩踏み込んだ創作まで楽しむこともできそうだ。

対話型インフォテイメントを変えるか?

チャットGPTの車載により走行中での操作が多くなるが、対話型インフォテイメント・システム同様に音声入力を用いることで、ドライバーが脇見運転をしたり、ステアリング・ホイールから手を離したりすることなく、運転に集中しながら会話する感覚で操作できる。

対話型インフォテイメント・システムはメルセデス・ベンツの「MBUX」を皮切りに、BMWやフォルクスワーゲンなどのドイツ勢が先行。日本は自動車メーカーの動きが鈍いものの、パイオニアやクラリオンなどもすでに実用化している。そこにステランティスがチャットGPTを導入することでどのような波及効果が生まれるか? 少なくとも新しいツールが自動車の世界にも広がる契機になるのは間違いないだろう。

前編(ステランティス傘下のDSオートモビルが話題の生成AI、「チャットGPT」を車載ツールとして試験導入)からの続き。

文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)