アニメ「賭ケグルイ」、今晩四話放送。Netfixでも配信されている。
スリルを背負うことが好きで仕方ないギャンブル狂少女・蛇喰夢子(じゃばみ・ゆめこ)の物語。


つぼふり一回数千万円


生徒会役員の皇に勝った夢子が見たのは、数千万の借金を負って発狂する、クラスメイト早乙女芽亜里の姿。
相手は西洞院百合子(にしのとういん・ゆりこ)。伝統文化研究会の会長で、生徒会役員だ。
彼女が行っているのは「生か死か」というオリジナルゲーム。つぼふりをして、中にはいったミニチュアの剣がどこに刺さるかを予想する、運要素の強いルールレット的なものだ。
誘われた夢子が賭けた金額は、前回の倍の4000万円。

2回めのつぼふりで、開ける前に夢子はイカサマを暴いた。
図星。もしここで夢子の言うとおりになると、百合子の損害は21億7千万円。示談するしかない、と焦る百合子。
ところがそこに生徒会長がやってきて無理矢理ツボを開けさせる。偶然百合子が当たり、夢子が3億1千万の敗北。
百合子も知らないさらなるイカサマを、生徒会長は仕掛けていた。

夢子興奮しすぎ


夢子が負けた!
もっとも夢子は、儲けや正義のためには動いていない。むしろ、秩序の破壊者。仁義は通すけど、場合によっては迷惑者。
彼女は、単に賭け事が好きだからやっているだけ。楽しむためにあえて自分がリスクを背負う、理不尽な行動も。

だからいい試合なら、負けても大喜び。
自分と同じギャンブルへの情熱を持った相手と、全身全霊をぶつけてギャンブルができれば。確かにそれは、恋人探しより難しい。

今回夢子にとって、百合子との試合はぶっちゃけおまけ。
負けた後、顔をほんのり紅潮させて、クスリと微笑むシーン。
夢子が、生徒会長のクレイジーさに惚れ込んだ瞬間だ。

たった一種類のゲームのために



百合子がイカサマだけのために、≪会員の手のひらに穴を開けて、磁気の入ったピアスを入れさせている≫というのは、だいぶヤバイ。人体改造ですよ。
どうも百合子、この伝統文化研究会に対して並々ならぬ思いがある様子。
「私が役員であればこそ会は存続できるし、会の子たちが家畜になることも防げる」
賭博も、生徒会の地位保持も、自分のためじゃないっぽい?

もしこの言葉が事実ならば。生徒会の重圧に対して怯えている生徒が、半端じゃなくいるのだろう。
伝統文化研究会は、言うなれば駆け込み寺。百合子が勝って生徒会役員でいる間は、会員は生徒会の圧から逃れられる。
もし死にかけるほどの借金を恐れているとしたら。
百万円単位じゃなくて、数千万円単位だったりした日には、百合子が勝つためにピアスくらいそりゃ開けますわ。

とはいっても他のギャンブラーの子と違って、百合子はこれしかできない。
他の賭博を強いられたら……という後先考えず、つぼふりにだけ賭ける生き様、嫌いじゃないぞ。ローキックだけで戦う格闘家みたいだ。

賭博には哲学がある


夢子は、百合子を「人間としては下の下、クソのようなものですね」と言い放った。
ムチャなイカサマのことを差しているわけではない。そっちはむしろ賞賛している。
百合子がギャンブルを、相手を貶めるための手段に使ったことを責めている。

夢子はギャンブルを、人と人とが全てをぶつけあって、人生を投げ打つ神聖な競技と考えている。
なのに百合子は、弱っている相手を捕まえて、希望を与えてから叩き潰し、優位を取って心を折るためだけにギャンブルをした。
ウシジマくんよりはるかに小物な、自己顕示欲を満たすだけの闇金融だ。

もっとも、百合子がやったのは合意の上での勝負。
相手の心を壊す、汚いやり方を貫くのも、賭博の哲学だ。
百合子にはここでめげたりしないで、胆力を鍛えまくって、つぼふり一本でいやらしい勝負を続けてほしい。

次回は家畜と化した夢子と芽亜里の、這い上がりギャンブル大会。
芽亜里は、夢子のようにかっ飛んではいないけれども、誇りを持って相手に立ち向かうクリリンみたいなキャラに、ここからなっていくはず。

(たまごまご)